ミニ・ワンD
公開 : 2014.09.11 23:40 更新 : 2017.05.29 19:14
■どんなクルマ?
3世代目のミニにも、ラインナップの中では安価なグレードに位置するミニ・ワンDが加わった。’D’ というグレード名からも分かるとおり、組み合わされるエンジンは1.5ℓの3気筒。さらにパワフルで高価なクーパーDと同じものを使用する。
コモンレール式のダイレクト・インジェクションと ”ツインパワー” ターボチャージャー(可変ジオメトリー・ターボチャージャー)が、このエンジンの大きな特徴。
ではクーパーDとどのような棲み分けをしているかというと、エンジン内部の電子制御システムにタネがある。つまるところ、その電制システム以外のハードウェアは全くの共通なのである。
クーパーDは116psを発生するが、ECUの働きかけによりワンDは95psにまで抑えられており、トルクも同様、27.5kg-mから22.4kg-mにまでデチューンされる。その変わりに平均燃費はクーパーDの28.6km/ℓから29.4km/ℓにすることによって、高い経済性をアピールするのがワンDの役目となる。
ワンDの基本価格はクーパーDより£1,560(29万円)安い£14,890(259万円)。同じエントリー・モデルのガソリン・エンジン版である1.2ℓミニ・ワンより£1,140(20万円)高く設定されている。
■どんな感じ?
どのメーカーのプレスカーもそうであるように、こちらのテスト車両も様々なオプションを追加している。しかし仮にそうでなかったとしてもエントリー・モデルなのだと感じさせられるような、言うなればチープ感のようなものはワンDから看取することはない。
キャビンの質感は、さらに高価なミニ・ファミリーと違いはなく、カチリとした安心感のあるマテリアルと、柔らかいパーツがバランスよく共存している。
センター・コンソールにはミニのシンボルとも言える円形のディスプレイが据えられているが、そこにあった先代のスピード・メーターは ’正しい’ 位置に戻されている。ドライビング・ポジションはステアリングのポジションとともにほぼ満点。このクラスの多くのモデルよりもやや低めにセットされている。
テスト車に組み合わされる6速MTのシフト・フィールはとても良く、ABCペダルのいづれも適切な重さを持つ。ディーゼル・エンジンもとてもよくリファインされており、キャビンにいる限りはこのクルマがディーゼルであることは分からない。