トヨタbZ4X 詳細データテスト 及第点だが花マルなポイントはなし 本命はステア・バイ・ワイヤか 

公開 : 2023.01.28 20:25  更新 : 2023.02.13 08:26

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

ハンドリングに明らかに見られる穏やかな有能さは、乗り心地にもあらわれている。トヨタは、万能性を求めたSUVのサスペンションをいたずらに硬くすることはしなかった。また、20インチホイールにさえ、ハイトのある50扁平タイヤを履いている。

結果として、最悪の路面不整でも、車内へは伝えてこない。完璧とはいえないし、バンプによってはわずかながら跳ねるように感じられることもある。しかし全体的には、このクラスでも乗り心地がいいほうだ。

静粛性はまずまずだが、それ以上に乗り心地がいい。ロードノイズよりも、バンプのほうがうまく遮断できている。
静粛性はまずまずだが、それ以上に乗り心地がいい。ロードノイズよりも、バンプのほうがうまく遮断できている。    MAX EDLESTON

ステアリングコラムを、メーターが見えるように低くセットして運転している限りは、ドライビングポジションも快適だ。着座位置は比較的高い。シートは幅広く、かなりソフトで、調整位置も数多い。

静粛性は、とくに強みとはいえない。ロードノイズと風切り音のミックスは、スコダ・エンヤックiVと比べ、80km/hで1dBA、113km/hで2dBA大きい。ありがたいことに、不快な反響はしない。そこは荷室が反響室のようになってしまうテスラモデルYとは異なる点だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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