プジョー508SWアルーレ2.0ブルーHDI 150
公開 : 2014.09.12 23:30 更新 : 2017.05.29 19:00
プジョー508SWアルーレ2.0ブルーHDI 150
2014年09月10日
■どんなクルマ?
実のところ、ワゴンの市場はゆっくりと、しかし確実に縮小傾向にある。
世間の耳目はもっぱら、高級感のあるコンパクトなハッチバックやサルーン、クロスオーバー、コンパクトSUVに集まり、ワゴンと言えどつい最近姿を表したジャガーXEなどのCセグメントのサイズへと小型化される傾向がある。
したがってあと10年もすればフォード・モンデオに代表される大柄なワゴンは姿を消すことになるだろう。
しかしながらここ最近は、同サイズのワゴンが足早にデビューしているのも事実。先述のフォード・モンデオや、フォルクスワーゲン・パサート、ヴォグゾール・インシグニアなどは新デザインとなって生まれ変わった。
それを追うようにしてモデルチェンジが施された3年目のプジョー508。果たしてステーションワゴン市場でどのようなパフォーマンスを発揮するのだろうか。見ていくことにしよう。
■どんな感じ?
まずはエクステリアの変更点から。バンパーは新デザインに変更され、ヘッドライトも意匠が新たなものになった。ちなみに上級グレードはフルLEDヘッドライトが標準となる。また勇ましく、クラシックに見えるクローム・グリルも他の最新プジョーと同じ文法をもって採用された。
中を見てみれば、PSAファミリーのクルマではおなじみの7インチ・タッチ・スクリーン・マルチメディア・システムが組み込まれ、それによってボタン点数も減ったことで余剰スペースは小物入れに変わった。ハイエンド・モデルにはヘッドアップ・ディスプレイや、ブラインド・ストップ・モニター、バックカメラなど、豊富とはいえないが必須パーツがセットされている。
ATを選べば高級感があるとは言い難いパドル・シフトも付いてくるが、それよりもキャビンに散見されるプラスチックをもう少し高級感のある仕立てにしたほうが、あるいはこの手のクルマを選ぶ層には喜ばれるかもしれない。ただし広いキャビンはやはり心地よく、ほとんどの内装の仕上げは抜かりなく、使い勝手もいいので、そう不安になることは無さそうだ。
さらに良いニュースは続く。今回のモデルはエンジンが2本立てとなり、1つはユーロ6対応の1.6ℓターボ・ガソリン。もうひとつは新設計の2.0ℓ ’ブルーHDi’ エンジンだ。後者は150psと37.7kg-mを発揮。1kmあたりのCO2排出量は110gまで抑えられている。