最高のハンドリングを誇る前輪駆動車 20選 FFでも楽しめることを証明したクルマたち

公開 : 2023.01.29 18:05

フォード・フォーカスRS500

2代目フォーカスRSに皆が慣れてきた頃、フォードは出力45psアップのRS500を投入した。シャシーはベースのフォーカスRSと変わらないが、LSDを搭載することで、高出力化したマシンをうまくコントロールし、コーナリングを楽しめるようになっている。

フォード・フォーカスRS500
フォード・フォーカスRS500

フォード・スポーツKa

1990年代から2010年代にかけて、ホットハッチは活況を呈し、スズキスイフト・スポーツやフィアット・パンダ100hpなどが多くのドライバーに愛された。標準のフォードKa(カー)は1.0Lと1.3Lのエンジンで性能不足だったが、スポーツKaは1.6Lエンジンから95psを引き出している。

さらに、路上追従性を向上させるためにフロントトレッド幅を22mm広げ、ブッシュを強化し、ブレースを追加し、サスペンションを14mm下げ、アンチロールバーを60%強化するなど、足回りにも変更が加えられた。このため、わずかな入力にも熱心に反応するようになったのだ。

フォード・スポーツKa
フォード・スポーツKa

アルファ・ロメオ・アルファスッド

1970年代のアルファスッドは、そのハンドリングが高く評価されたが、製造品質には疑問が残り、後にゴルフGTIへ主役の座を譲るきっかけとなった。アルファスッドは、四輪ディスクブレーキを装備した当時としては珍しいモデルである。

低く構えたスタンス、マクファーソン・ストラット式フロントサスペンション、巨大なアンチロールバーの役割を果たすリアのビームアクスルによって、ロールのないハンドリングを実現。その結果、路上追従性に優れた楽しいクルマに仕上がっている。

アルファ・ロメオ・アルファスッド
アルファ・ロメオ・アルファスッド

ルノーメガーヌR26R

ロールケージとカーボンファイバー製ボンネットを追加し、リアウィンドウをポリカーボネートに変更、リアシートを取り外し、ラジオと助手席エアバッグを取り外すことで、従来のメガーヌRSから123kgを削ぎ落としたR26Rが完成する。

フロントとリアのスプリングレートは10%以上柔らかくなり、ダンパーとスプリングも改良され、コーナリングでの安定性とコントロール性が向上した。ディファレンシャルはノーマルのままだが、R26Rには高いグリップ力を発揮するトーヨータイヤが装着されていた。

ルノー・メガーヌR26R
ルノー・メガーヌR26R

セアトレオンST280

レオンST280のドライブトレインには、油圧クラッチを介して最大100%のトルクを片輪に送ることができる電子制御ディファレンシャルが採用された。これにより、コーナーの立ち上がりでスロットルを全開にしても、トルクステアがほとんど発生しない。

通常のレオンSより車高が25mm低く、まさしく路面に吸い付くような走りを見せる。オプションでサーキット走行向けのパフォーマンスパックも用意され、2.1kg軽いアルミホイールにミシュラン・スポーツカップ2タイヤを装着することができた。

セアト・レオンST280
セアト・レオンST280

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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