ポルシェ・カイエンSディーゼル
公開 : 2014.09.13 23:50 更新 : 2017.05.29 19:04
パワートレインの刷新のみで終わらせなかったのは、さすがはポルシェ。フロントとリアのスタイリングも一新され、特にLEDテール・ライトや逞しさを演出する(とポルシェは言う)フロントグリルなどが目立った変更点である。
またオン/オフロードで、さらにコントロールしやすくするために、サスペンションはハードウェアとソフトウェアの両方から調整が加えられている。
内装にも手が加えられた。ロジカルでありながら先進技術と芸術性が見事に融合したインテリアは、もはや欠点の見つけようがない。同クラスのライバル車と比較すれば、やはりレンジローバーには一歩及ばないが、リアシートやトランクの容量は十分に確保されている。
■どんな感じ?
遠慮無しにアクセルを踏み込んでも、テスト区間における複合サイクル燃費は12.5km/ℓを示した。またメーカーの公表値によるとCO2排出量は209g/kmとなっている。つまり初代カイエンターボより2倍経済的だということになる。
一般道でのマナーは驚くほど。俊敏かつ速く、獰猛でありながらも洗練されているのである。ガスペダルを踏みつけても、これらの均整が全くもって乱れるような気配がないのには驚きだ。
電子制御のコンフォート・ステアリングのおかげで、操舵が非常に心地よく、ポルシェに言わせてみれば、’スポーツ’ と呼ばれるジャンルに属するクルマたちよりも、シャープで緩みのないステアリング・フィールを実現した、とのこと。これに関しては筆者は異論はない。
またポルシェはディーゼルであることで、ガソリン・エンジンに劣るような側面は皆無だとも言う。言い換えるならば十分エモーショナルな仕立てになっているということのだ。