インフィニティQ50 2.0t スポーツ

公開 : 2014.09.14 23:50  更新 : 2021.06.24 12:34

■どんな感じ?

しかしながら、乗ってみるとまずエンジンの印象に驚かされる。アルミニウムを用いたシングル・ターボ直噴エンジンの与える魅力はなかなかのもの。ラグはほんの微かに感じるけれど、力強さとリニアなパワー・デリバリーのおかげで2000rpmから6500rpmの間の気持ちよさにはかなりの好印象を抱いた。

回転数に比例して、エンジンは必死に喘ぐような音に変わってゆくが、滑らかな回転フィールは持続する。110km/h前後での回転数は4000rpm程度。5速キープで走ってみてもキャビンが静まり返っていた。

スポーツ・モードに切り替えてみる。スポーツと言えども、パドルで変速しようが、機械任せにしようが、好戦的と言うよりも快活と言う表現の方が適切だろう。少なくとも滑らかではある。

Q50スポーツには、ステアリングの操舵角に応じてタイヤの切れ角をモータで制御するステア・バイ・ワイヤー・システムが採用され、任意で解除することもできるレーン・アシスト・システムとともにコーナリングを司る。後者が必要か否かはドライバーによって異なるはずだが、荷重と速度によって、知らぬ間に制御してくれる前者は3つのうち真ん中のモードで最もよいマナーだと感じた。

あたかも第三者の制御が加わったと言うような感覚は全くなく、なめらかに、そしていとも簡単に操舵できる体験を一度味わえばやみつきになるに違いない。熱狂的なドライバーならば、もしかすると従来のラック・アンド・ピニオンのセットアップを好むかもしれないけれど。

路面からの入力の周波数によって2機のピストンで減衰力をコントロールするダブル-ピストン・ショックアブソーバーのおかげで乗り心地もまずまず。九十九折をかなりの速度で攻め込んでも快適にやり過ごすことが可能。ただしあくまでBMWのようなスポーティな味付けではない。

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