ランボルギーニV12搭載 幻のビッザリーニが復活 新型スーパーカー、2024年テスト開始

公開 : 2023.02.02 18:25

1960年代のイタリアの自動車ブランド、ビッザリーニがついに再起を果たそうとしています。創業者の名を冠した新型「ジオット」は、ランボルギーニ由来のV12エンジンを搭載したスーパーカーです。

V12スーパーカー 2024年に開発テストへ

1960年代に活動していたイタリアの自動車メーカー、ビッザリーニ(Bizzarrini)が生まれ変わり、ランボルギーニ由来のV12エンジンを搭載する新型車「ジオット」を発表した。

その名の通り、ビッザリーニの創業者ジオット・ビッザリーニへのオマージュである。彼はエンジニア兼テストドライバーとして、フェラーリ250 GTOなどの開発に携わった人物で、1964年に会社を立ち上げた。

ビッザリーニ・ジオット
ビッザリーニ・ジオット    ビッザリーニ

新型ジオットは、1964年発表のビッザリーニ5300 GTに似たデザインを持ち、カーボンファイバー製ボディ、シャープなLEDヘッドライト、2つのボンネットベントを備えている。

ビッザリーニによると、世界の安全基準を満たす複合ボディと、モータースポーツに由来する技術を使用しているという。本格的なテストは2024年に開始される予定だ。

パワートレインは、ビッザリーニの歴史にのっとり、ランボルギーニ由来の自然吸気V12をリアミドシップに搭載する。トランスミッションは8速DCT。さらなる詳細は、2023年後半に明らかにされるとのことだ。

すべての開発作業は、アストン マーティンテスラリマックでエンジニアリングをリードしてきたクリス・ポリットCTOが監修する。ポリット氏は次のように述べている。

「ジオットに対して非常に明確なビジョンを持っており、最終的にはドライバーがどのような感覚を覚えるかによって定義されます。加速時間やラップレコードを追うのではなく、純粋さ、信頼性、希少性を求める経験豊かなドライバーに響くクルマを開発するために、わたし達は慎重かつ真正面からビジョンを構築しているのです」

「このクルマは、声と感情を表現し、メカニカルで触覚的です。しかし、驚くほど実用的でラグジュアリーであり、イタリアンブランドの個性と情緒を備えています」

ブランドの祖、ジオット・ビッザリーニは、アルファ・ロメオ、フェラーリ、ランボルギーニ、イソなどさまざまなメーカーで働き、数多くのクルマのデザインを手掛けてきた。しかし、自身の立ち上げたビジネスを成長させることはできず、1969年にビッザリーニの事業は停止してしまった。

ビッザリーニを復活させようとする動きはこれまで何度かあったものの、2020年に米国のペガサス・ブランズ社がビッザリーニの権利を取得し、本格的に再起へ動き出した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

おすすめ記事

 

人気記事