アウディA6 eトロン 2024年初頭に発表予定 セダン、ワゴンの次世代EV

公開 : 2023.02.02 18:45

アウディA6に相当するEVモデル「A6 eトロン」が、2024年初頭のデビューを控えています。昨年公開のコンセプトモデルに近い姿を保ちながら、ハイレベルの実用性と走行性能を実現するとされています。

デザインはコンセプトとほぼ変わらず?

アウディは、2024年にA6に相当するEVモデル「A6 eトロン」を導入する予定だ。セダンだけでなく、ステーションワゴンのアバントも用意される。

昨年発表されたコンセプトモデル(A6 eトロンおよびA6アバントeトロン)をベースとするが、量産化にあたって変更点は最小限に抑えられるという。つまり、コンセプトに近い姿で発売される可能性がある。

アウディA6アバントeトロン・コンセプト
アウディA6アバントeトロン・コンセプト    アウディ

一般的に、コンセプトモデルが量産化される際は、生産コストや法令上の都合などによってデザインと機能が制限される。しかし、AUTOCARの取材に応じたアウディのデザイン責任者マーク・リヒテ氏は、最近のアウディの一連のコンセプトモデルについて、一般的なケースよりもはるかに市販車に近いものであることを明らかにした。

例えば、2024年発表予定の次期A8は2021年公開のグランドスフィア・コンセプトに「非常に近い」ものになるとし、最近のアクティブスフィア・コンセプトも2027年頃発売の次期A7の「オールロード2.0」バージョンになる可能性を示唆した。A6 eトロン・コンセプトも同様に、次期A6の具体的な予告という位置づけのようだ。

「今年末にはQ6 eトロン、そしてその数か月後にはA6 eトロンを発表します」とリヒテ氏は語った。

「A6 eトロンの発表は、eトロンGT発売からちょうど3年にあたります。コンセプトカーでご覧いただけたように、とても、とても、とても、とても、市販車に近いもので、よりスマートでシンプルになるでしょう」

リヒテ氏は、Q6 eトロンとA6 eトロンが、アウディの次世代デザインイメージを代表することになるとし、最近公開されたアクティブスフィア・コンセプトは、その後の次の進化を示唆するものであると述べた。

「3年後、アウディは進化を遂げる。明確な戦略です。アクティブスフィアは今日の価値観から見ると奇妙に映るでしょうが、これは2027年にアウディのポートフォリオに加わるクルマを示しているのです」

「今年末から来年初めにかけてデビューするA6を見れば、この進化がおわかりいただけるはずです」

航続距離は最大700km 実用性も重視

A6 eトロン・コンセプトは、アウディとポルシェが共同開発しているPPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)アーキテクチャをベースとする。今年後半に先んじて登場するQ6 eトロンも、このPPEを使用する予定だ。

PPEは、現行のポルシェ・タイカンアウディeトロンGTのJ1と、フォルクスワーゲン・グループで広く使われているMEBを融合させたものである。

アウディA6アバントeトロン・コンセプト
アウディA6アバントeトロン・コンセプト    アウディ

A6 eトロンのドライブトレインの詳細については明らかにされていないが、最終的な市販モデルでは、性能重視のツインモーター四輪駆動と効率重視の後輪駆動を用意し、0-100km/h加速4秒以下の達成も可能だという。

コンセプトでは、ツインモーター仕様は最高出力470psと最大トルク81kg-mを発揮。約100kWhのバッテリーをフロアに搭載し、航続距離は最大700kmとされる。また、270kWの充電に対応し、10分間で300km分のエネルギーを補充できるという。

バッテリーはフラットに搭載されているため、車内の広さや積載量は現行A6に匹敵すると言われている。

プロダクト・マーケティング責任者であるニコ・マーテンス氏は、EV専用プラットフォームによって「リアのトランクだけでなく、フロントにフランク(トランク)を設けることも可能で、ゆとりと柔軟性がある」と述べている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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