あえて道を外れたくなる 本格オフロード車 10選 どんな路面も走る屈強な戦士たち

公開 : 2023.02.11 18:05

2. ジープラングラー

ジープはラングラーを根底から作り直すようなことはあまりしていないが、最新世代は街中でこれまで以上に使いやすくなっただけでなく、オフロードでの性能も向上している。

円形のヘッドライト、有名な7スロットグリル、厳格なジオメトリーは、第二次世界大戦で連合国に配備されたオリジナルのウィリスMBジープから今も変わらず受け継がれている。ジープは多くの人に愛されるデザインを慎重に保存しているのだ。インテリアは広いが、やや安っぽくて大雑把な仕上がりになっている。(何事にもトレードオフがつきものだ)。

2. ジープ・ラングラー
2. ジープ・ラングラー

ラダーフレーム、ロック式ディファレンシャル、溝の深いタイヤ、特殊なアクスル・アーティキュレーション、アンダーボディブレース、優れたアプローチアングルおよびデパーチャーアングルなど、特に3ドアのルビコン仕様はオフロードの王者たるにふさわしい存在だ。

ただ、ランドローバーディフェンダーほど毎日乗り回すには適していないため、今回は2位とした。理由の1つは、舗装道路での乗り心地がディフェンダーに比べて大きく劣ることだ。ハンドリングの精度が低く、乗り心地はやや過敏で、走行中のノイズも耳に厳しい。しかし、工具の扱いが得意な人なら、ルーフを取り外して、髪の毛に風を当てるスリルを味わうことができる。

現在、英国で正規販売されているラングラーは、4気筒のガソリン仕様のみで、4気筒ディーゼルは廃止され、その他の仕様は並行輸入でのみ入手可能である。その中には、ダッジ・チャレンジャーの6.4L V8エンジンを積む特別仕様車、ジープ・ラングラー・ルビコン392もある。これは、ジープの中で最もワイルドでアンストッパブルなオフロード車である。

3. トヨタランドクルーザー

上記の2台に並ぶオフロードの象徴、トヨタ・ランドクルーザー(プラド)は、故障が許されないオーストラリアのアウトバックで、歴史的に選ばれてきたワークホースである。ボディ・オン・フレーム構造の古典的なオフロード車で、牽引、渡河、そして人里離れた土地を走り抜ける低レシオでの走行性能など、あらゆる領域において非常に高い評価を得ている。

スチールホイールを装備したベーシックなユーティリティ仕様(英国向けに設定)は純粋に手頃で、3ドアの乗用車仕様もそれほど高価ではなく、5ドアのインヴィンシブル仕様には充実装備と3列7人乗りのシートが用意されている。

3. トヨタ・ランドクルーザー
3. トヨタ・ランドクルーザー

しかし、エアサスペンションやレザーシートといった高級志向の装備も指定できるが、アウディメルセデス・ベンツのモノコックSUVのような乗り心地やハンドリングは期待しないほうがいいだろう。高速道路での走りはそれほど洗練されていないが、実際にオフロード車が求められる場所では別格で、機械的な信頼性と壊れないタフさは、どのライバル車からも羨望のまなざしで見られている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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