あえて道を外れたくなる 本格オフロード車 10選 どんな路面も走る屈強な戦士たち

公開 : 2023.02.11 18:05

4. メルセデス・ベンツGクラス

優れたオフロード車は、長く愛される傾向にある。ラングラーランドクルーザーも、何十年も我々とともに生きてきたし、Gクラス(Gワーゲン)も同じだ。

このGクラスは、唯一公式な「生産終了日」が定められていないモデルだが、最近、40年の歴史の中で初めて実質的なモデルチェンジが行われた。ラダーフレーム・シャシーはそのままに、フロントサスペンションは完全独立懸架となり、そのセットアップの一部はAMGによって開発された。その結果、3つのロック式ディファレンシャルを備え、地上高も改善され、従来と同様にオフロードで高い能力を発揮する一方、舗装道路では予想通りの、時には非常に楽しいハンドリングを実現するクルマとなったのだ。

4. メルセデス・ベンツGクラス
4. メルセデス・ベンツGクラス

ラック&ピニオン式ステアリングへの移行は、最大の変更点である。しかし、メルセデスは時代性を感じさせるディテールにもこだわり、ドアハンドルに従来のプッシュボタン式のロックを採用し、キャッチも同様。つまりドアはレトロな「ガチャッ」という音とともに閉まる。

編集部が選ぶのは、クリーミーな直6ディーゼルのG 400dだが、プレミアリーグのサッカー選手並みの予算があり、注目を浴びても構わないのであれば、600ps近い出力のV8ツインターボを搭載したメルセデスAMG G 63を手に入れてもいいだろう(全方位でポジティブというわけではない)。とはいえ、どちらのモデルも安くはなく、「エントリーレベル」のディーゼルでさえ、13万1095ポンド(約2000万円)という途方もない値段がつけられている。

5. ランドローバー・ディスカバリー

第5世代のランドローバー・ディスカバリーは、もっと上位にランクインしてもいいと思われる人もいるかもしれない。オフロードの走破性はもちろん、舗装道路での乗り心地も素晴らしく、他のクルマには真似できないオールラウンドな1台だ。ディスカバリーはどこに行っても、安心感をもって走ることができる。

しかし、本当に厳しい状況に陥ったとき、他のオフロード車ほどの強靭さ、グリップ力、粘り強さはないのだ。とはいえ、荒れた路面での運転がこれほど簡単でストレスフリーなクルマはなかなか見られない。ランドローバーの先進的なテレイン・レスポンス・システムがハードワークを的確にこなしてくれるため、ドライバーはディスカバリーを現地に誘導するだけでいいのだ。

5. ランドローバー・ディスカバリー
5. ランドローバー・ディスカバリー

プログレッシブ・コントロールが作動していれば、あとはハンドルを切るだけ。このシステムはオフロードにおけるクルーズ・コントロールのようなもので、急峻な坂道などでも車速を維持することができる。

2021年のフェイスリフトでは、ガソリンとディーゼル両方の新しい6気筒エンジンが搭載され、サスペンションやインテリアも一新された。発売時の出足が遅かったディスカバリーだが、高級感、洗練された居住空間、そして卓越したオフロード性能が評価され、飛ぶように売れ始めている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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