レクサスLX盗難未遂 仕掛けられた不審「エアタグ」 持ち主の特定方法/やってはいけないこと
公開 : 2023.02.06 17:45 更新 : 2023.03.31 09:34
盗難の前兆? 通知が出たら……
AirTagは本来、ペアリング(登録)したアイフォーンとセットで使う探し物を見つけるためのアイテムである。
例えば財布の中にAirTagを入れておいて、財布を無くしてしまった場合、登録したアイフォーンの「探す」機能を使ってAirTagの場所を検索することができる。
AirTagにはスピーカーが内蔵されており、「サウンドを再生」をタップすると、音で場所を知らせてくれる。
さらにアイフォーン11以降であれば「正確な場所を見つける」機能によってAirTagまでの距離と方向を教えて誘導してくれる機能も追加された。耐水性能もありバッテリーは1年以上もつ。
簡単に入手できるボタン電池(CR2032 3V)で交換のタイミングも登録したアイフォーンに通知が行く。1個4780円(税込)、4個セットで1万5980円(税込)で販売されている。
もし、「AirTagはあなたと一緒に移動しています」というメッセージがあなたや近くにいる人のアイフォーンに表示されたら、ほぼ100%、誰かが意図的にAirTagを仕掛けていると思っていい。
また車外に設置されているとわかりづらいがアイフォーンユーザーであれば見知らぬAirTagが一緒に移動していると、そのAirTagから警告音が鳴らされる。それで気づく人も多いだろう。
クルマの近くでそのメッセージが出る場合は「自宅場所を特定してあとで盗みに行く」という盗難に関わる危険がすぐ近くに迫っていることを意味する。
このほか浮気調査などでクルマによる「行動履歴を知る」目的もあるだろう。
望ましいことはその場ですぐにAirTagを見つけて電池を抜き、相手に居場所をこれ以上追跡されないようにすることである。
ちなみにアンドロイド端末でも専用アプリ「トラッカー検出」(所有者から離れた場所にある、アップルの「探す」ネットワークに対応)によってAirTag設置に関するアラートは出されるようになっている。
仕掛けたのは誰? 知る方法は?
見知らぬAirTagの電池を抜く際、絶対にやってはいけないことがある。
それは、普段、クルマを置いている駐車場の近くでその作業をすることだ。
電池を抜くと相手のアイフォーンには「最後の場所」が表示されるため、自宅駐車場の場所がバレバレになる。
場所を特定され、ストリートビューの画像などに目当てのクルマが写っていれば照合されてクルマの保管場所が確実に知られてしまう。
「AirTagはあなたと一緒に移動しています」という警告が出た場合には極力、家から離れた場所で探して電池を外して作動しないようにするのがベスト。
そして、電池を外したAirTagは決してその場で捨てずに家に持ち帰ること。それは、所有者を特定するための証拠品になるからである。
誰が仕掛けたのか? それを知るにはまずAirTagのシリアル番号を調べることから始まる。
アップル社の公式サイトに「AirTagのシリアル番号の調べ方」として紹介されているが、簡単にまとめておきたい。
1.NFC対応のスマートフォンでAirTagに触れる
アイフォーンの場合、2014年以降に発売されたアイフォーン6/6プラス以降にNFCチップを搭載している。
アイフォーンやアイフォーン以外でもNFC対応のスマートフォンでシリアル番号を知ることが可能だ。
AirTagの白い面に触れ、そのままかざす。
表示される通知をタップすると、ウェブページが開きそのAirTagのシリアル番号が表示される。
画像では電話番号が表示されているが、これは、先方(仕掛けた犯人)がAirTagを紛失モードにしているときだけ。
2.AirTagの裏ブタを外して電池の下を調べる
AirTag本体の裏ブタを開けてAirTagの電池を外すと、その下にシリアル番号が表示される。
万が一、シリアル番号が削り取られていた場合でも「1」の方法で知ることができる。
シリアル番号がわかったらそこから先の情報(所有者の氏名や電話番号、住所など)は個人情報となるため、シリアル番号がわかったらAirTag本体とシリアル番号を持参して最寄りの法執行機関(警察)に相談してみよう。
警察はそのAirTagに関する情報の開示をアップルに求めることができる。アップルに直接聞いても知ることはできないが警察を通じて所定の手続きをおこなえば、あなたのクルマにAirTagを仕掛けた相手の氏名や、住所電話番号など相手がアイフォーン契約時に提出した内容がわかる仕組みだ。