雪山が呼んでいる! 唯一無二の三菱デリカD:5 指名買いの秘密はどこにある?

公開 : 2023.02.06 19:45  更新 : 2023.02.07 09:16

雪原に佇むログハウス? デリカD:5の包容力

霧ケ峰の圧雪ワインディングではパワートレインのやさしさが光った。2.3Lの直4ディーゼル+8速ATなのだが、スロットルをガツンと踏んでも慌ててキックダウンする風でもなく同じギアのままよくねばる。

そのパワー特性は、やさしくロールしつつ思い通りのラインを描けるリニアなハンドリングを備えたシャシーと驚くほど相性がいいのだ。

クルマはデリカしかありえない! という指名買いオーナーが多い理由もよくわかる。
クルマはデリカしかありえない! という指名買いオーナーが多い理由もよくわかる。

短時間の試乗だったら「手応えが足りない!」と感じる場合もありそうだが、今回のように4人乗りで、そこそこ荷物を積んで雪山を目指すシチュエーションではとにかく楽ちん。

クルマはデリカしかありえない! という指名買いオーナーが多い理由もよくわかる。

今回霧ケ峰では撮影が終わったあとで標高1925mの車山まで、30分ちょっとの雪山登山を楽しんだ。気温は−6℃で、時折吹きつける西風は10mを越える。文字通りの「極寒」なので山頂に長くはいられずさっさと駐車場に戻ったのだが、そこで待っていてくれるデリカD:5の姿が実に頼もしかった。

雪原に自分たちのログハウスが建っているような、ほっこりとした気分にさせてくれたのである。

今回と同じ条件でデリカD:5を試乗したら、恋に落ちる人は多いはず。細かいことを言えばカメラ式のバックミラーが見にくいとか自動でせり出すサイドステップが滑りやすい等々あるが、そんなネガは全てデリカD:5の包容力の前では子細なことに過ぎない。

アウトドアを本気で楽しむような人にとってデリカD:5は数少ない選択肢なのだと痛感させられた。

三菱デリカD:5 Pのスペック

価格:448万円
全長:4800mm
全幅:1795mm
全高: 1875mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費(WLTC):12.6km/L
車両重量:1980kg
エンジン形式:2267cc直4ターボ・ディーゼル
使用燃料:軽油
最高出力:145ps/3500rpm
最大トルク:38.7kg-m/2000rpm
ギアボックス:8速オートマティック
駆動方式:四輪駆動
乗車定員:8名

三菱デリカD:5 P
三菱デリカD:5 P

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。

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