速そうに見えて実はそうでもなかったクルマ 23選 外観とパワーが相反するスポーツカー

公開 : 2023.02.12 18:05

あるクルマを目にしたときに「速そう」という印象を受けることがあります。しかし、スポーティな外観とは裏腹に、加速や最高速度がそれほど優れていないものも少なくありません。今回は見た目ほど速くないクルマを紹介します。

クルマは見た目で判断できない

シャープなスタイリング、大型スポイラー、凝った造形のエアロパーツなどは時折、とてつもないパワーを秘めているかのように我々を錯覚させることがある。

しかし、外見に惑わされてはいけない。速そうに見えても、必ずしも加速や最高速度が優れているとは限らないのだ。ここでは、そんなクルマをいくつか紹介したい。

速そうだけど加速や最高速度がそれほど良いわけじゃない……というクルマを取り上げる。
速そうだけど加速や最高速度がそれほど良いわけじゃない……というクルマを取り上げる。

トヨタ・セリカ

低く構えたスタンス、小さなボンネットスクープ、彫りの深いボディライン。トヨタ・セリカは、最高出力145psを発揮するヤマハ由来の1.8L VVT-Iエンジンでデビューを飾った。0-100km/h加速には9秒を要するが、十分な距離さえあれば最高速度200km/hに到達する。

ドラッグレーサーではないものの、セリカはハンドリングに優れており、1999年に発売された前輪駆動車の中で最もハンドリングが良いという評価もある。

トヨタ・セリカ
トヨタ・セリカ

マツダRX-8

イカした2+2レイアウト、スポーティなデザイン、RX-7のツインターボを進化させた高回転型の自然吸気1.3Lヴァンケルローターエンジンなど、見た目や装備からはスピードマシンとして期待されたRX-8。

最高出力は192psだが、ロータリーの弱点であるトルクは22.4kg-mと細く、0-100km/h加速は7.5秒、1/4マイル加速は約17秒であった。

マツダRX-8
マツダRX-8

トヨタGT86

2012年に登場したGT86(トヨタ86の欧州仕様)は、軽量なボディ、後輪駆動、50:50の重量配分が高く評価された。アグレッシブなヘッドライト、地面に吸い付くようなスタンス、抑揚のあるルーフラインは、正真正銘のスポーツカーと呼ぶにふさわしいものである。

2.0Lのボクサーエンジンは最高出力200ps、最大トルク20.9kg-mを発生。1239kgの車重を支えながら、静止状態から7.7秒で100km/hに達し、最高時速は220km/hと悪くないものであった。しかし、AT車を選んだ場合、0-100km/h加速が8.2秒という、はっきり言って緩慢なタイムで我慢しなければならない。

トヨタGT86
トヨタGT86

フィスカー・カルマ

BMW Z8アストン マーティンヴァンテージをデザインしたヘンリック・フィスカー氏は、2011年にフィスカー・カルマを発表した。ボンネットは長く、車幅はフェラーリ360よりも広く、ボディはアストン マーティン・ラピードのような造形で、280km/hくらいは出そうなイメージだった。

しかし、そのボディの中には最高出力264psの2.0Lエンジンと、後輪を駆動する2基の204psの電気モーターが搭載されている。シリーズ方式ハイブリッドのため、エネルギーはバッテリーに蓄えられた電力のみ。0-100km/h加速8.0秒で、これは期待外れと言わざるをえない。

フィスカー・カルマ
フィスカー・カルマ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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