世界がシビれる電動スポーツカー 10選 運転して楽しいEVドライバーズカーは?

公開 : 2023.02.17 18:05

2. アウディRS eトロンGT

アウディの「RS」のイニシャルを初めて冠したEVは、別のファッションセンスを持ったポルシェタイカンだ。強力な電気モーター(前後1基ずつ)と3チャンバー式エアサスペンションを共有しており、もちろん基本的なアーキテクチャも同じである。バッテリーパックもキャリーオーバーされ、350kWの超急速充電に対応し、WLTPサイクルで約460kmの航続距離を持つ。

これが意味するのは、まずアウディRS eトロンGTが非常に速いということだ。最高出力646psと最大トルク84.6kg-mを発生させ、停止状態から100km/hまで3.5秒以下で快適に加速することができる。

2. アウディRS eトロンGT
2. アウディRS eトロンGT

さらに、ハンドリングの華麗さと対話力はポルシェの兄弟車と同レベルではないものの、非常に良好である。それほど大きな差はないものの、タイカンに比べて足取りがゆったりとしており、EVの洗練性や快適性を考えると好ましい仕上がりとなっている。

3. ロータスエヴァイヤ

最近のロータスの話題はほとんどエミーラに関するものだ。歴史ある英国ブランドが送り出した、ポルシェ・ケイマンを追うスポーツカーだ。しかし、エミーラはロータスにとって内燃エンジンを搭載する最後の市販車であり、今後は無鉛ガソリンよりも超急速充電を推奨していることは周知のとおりであろう。将来の方向性を示す手がかりの1つが、数年前に発表されたエヴァイヤだ。しかし、こちらは130台の限定生産車であり、納車の開始も2023年初頭まで待たねばならない。

公表されている性能値を見ると、いくぶん気が遠くなる。ロータスは最近、4モーターの合計出力が以前見積もられていた2000psではなく、2039psであることに驚いたそうだ。1680kgというEVの中では比較的軽い車重もあり、性能はフリーフォールのように感じられると想像される。実際の性能はあまり知られていないが、0-100km/h加速で2秒以下、最高速度は320km/hを下回る程度というのがロータスの見立てだ。それから、ニュルブルクリンクのラップタイムEV記録への挑戦の話もあるが、軽さとパワーを考えれば当然のことだろう。

3. ロータス・エヴァイヤ
3. ロータス・エヴァイヤ

とはいえ、ロータスは数値よりもハンドリングとダイナミズムを重視してチューニングしているので、パワーデリバリーはむしろ自然吸気エンジンのような曲線を描くと言われている。ブランドの特長がどの程度盛り込まれているかはまだわからないが、今後登場する電動ハイパーカーでドライバーズカーとして響くものがあるとすれば、ロータス・エヴァイヤがおそらく最有力候補だろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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