世界がシビれる電動スポーツカー 10選 運転して楽しいEVドライバーズカーは?
公開 : 2023.02.17 18:05
6. マセラティ・グランツーリスモ・フォルゴーレ
イタリアの象徴的なブランドであるマセラティは、ここ数十年にわたり、F1で優勝しファンの心を掴んでいた1950年代初頭の全盛期の影から抜け出せずにいた。しかし、このたびのリセットとリスタートの試みは、もしかするともう一度失敗することになるかもしれないけれど、今回こそはついに成功への道を歩み出したと期待できる理由がある。
昨年はセンセーショナルなスーパーカーMC20を導入し、販売戦略的に重要なミドルサイズSUVをデビューさせ、今度は新型グランツーリスモを発表したのである。最重要ポイントは、マセラティ初の完全EVが設定されたことだ。内燃エンジン車にも電動車にも対応したアルミニウム製の新しいプラットフォームをベースに、EV仕様は「フォルゴーレ(イタリア語で『稲妻』の意)」と名付けられている。
トルクベクタリングのために後部に2基、フロントに1基のトリプルモーターを搭載し、最高出力761ps、0-100km/h加速2.7秒、最高速度320km/hを達成する。さらに、バッテリー(83kWh、航続距離450km)は細長い「H」型に配置されているが、これにより着座位置が低くなるだけでなく機敏性も高まっている。英国編集部はまだサーキットで試したばかりだが、非常に有望だ。加速もさることながら、シャープな旋回性能とエイペックス付近での回頭の速さ、そしてリアを使った立ち上がりなど、その走りは一級品である。
完成した量産車を公道で試すまで、最終的な結論は待たなければならないが、今のところすべてに期待が持てる。
7. BMW i4
BMWは電動スポーツカーに精通しており、かつてのi8(PHEV)もスーパーカーの外観と強力なパワートレイン、そして実に楽しいドライビング・エクスペリエンスを兼ね備えている。しかし、i4はBMWが初めて手がけた高性能EVであり、その完成度は決して低くはない。
i3やiXとは異なり、i4はEV専用プラットフォームではなく、CLARを採用している。要するに、4シリーズ・グランクーペを電動化したものだ。エントリーモデルのeドライブ40(後輪駆動)でも十分に快調だが、飲みの席で自慢するには高性能モデルのM50が必要だろう。ツインモーターを搭載し、最高出力543psの強力なパンチで0-100km/h加速3.9秒を実現する。
車重は2.3トン弱あるものの、パワフルなモーターと賢いソフトウェアによってBMWらしく俊敏でコントロール性に優れており、その気になればテールハッピー・アクションも可能だ。M4コンペティションほど楽しくはないが、スピード感は同等に感じられ、正確性には欠けるものの快適性と洗練性から得るものは多い。
M50は、初めての電動ドライバーズカーとしては目指すところにほぼ行き着いている。しかし、より安価な(しかし軽量でグリップの低い)eドライブ40の方が、甘く親しみやすいハンドリングバランスを持っており、590kmという航続距離も捨てがたい。ドライバーズカーとしてはこちらの方が有利であり、価格が安いという事実もその魅力をより一層引き立てている。
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