新時代の幕開けを告げるラグジュアリーEV 10選 アッパークラスの電気自動車たち

公開 : 2023.02.26 18:05

少し前まで「高級EV」と呼べるクルマはほとんど存在しませんでした。それが今では両手で数え切れないほど選択肢が豊富に揃っています。新時代の自動車業界を引っ張っていく、魅力的な電気自動車を紹介します。

至高のラグジュアリーEV

EV(電気自動車)の普及が進みつつある証として、「高級EV市場」が急拡大していることが挙げられる。この市場は約10年前にテスラによって作られたが、今では多くのメーカーがその最前線に立とうと必死で、競争はますます激しくなっている。

その中には、高級感を打ち出すモデルもあれば、性能を強調するモデルもある。SUVのボディスタイルや利便性を謳うもの、そしてそれらすべてを組み合わせようとしたものもある。

高級車と呼ぶにふさわしいEVモデル10台を紹介。
高級車と呼ぶにふさわしいEVモデル10台を紹介。

テスラ、メルセデス・ベンツBMWアウディポルシェジャガージェネシスなど、さまざまなブランドが熱い戦いを繰り広げているのだ。長距離ドライブや日常的なファミリーユースに新時代のラグジュアリーを求めるのであれば、ここに取り上げるEVが良い候補となるかもしれない。

AUTOCAR英国編集部が、現在販売されている高級EVの中から選りすぐりの10台をピックアップしてお届けする。

1. BMW i7

BMWのフラッグシップである7シリーズにi7が加わったことは、EVの優位性が高まっていることを示す指標である。PHEV(プラグインハイブリッド車)も登場するが、(特に欧州において)将来の方向性を示すという点ではEVがリードしていると言える。さらに重要なのは、7代目となる7シリーズがラグジュアリーカーの正鵠を得たものであり、メルセデス・ベンツSクラスを退けるほどの力を秘めているという点だ。

新型の7シリーズでまず確かなことは、道行く人々の目に留まるということだ。正直エレガントでもなければ、特に魅力的というわけでもないのだが、この記念碑的なプロポーションが注目を集めるのは間違いないだろう。あけすけなフロントエンドや切り身のようなサイドは、どこにいても人目を引くはずだ。目立ちたいならプラスに働くだろう。

1. BMW i7
1. BMW i7

インテリアは幸いなことに、派手さよりも美しく作り込まれた仕上げや目を見張るような車載技術が印象的である。リッチな素材が随所に使われ、ダッシュボード上部の洗練されたスクリーンは、BMW iドライブのロータリーコントローラーで操作することができる。後席の乗員には、Bowers & Wilkinsのサウンドシステムとともにドライブオンシネマ体験を提供する、ドロップダウン式31.3インチスクリーンがオプションで用意されている。

これまでの7シリーズと同様、i7の走りはとても良い。2800kg近い重量は決して軽くはないが、四輪操舵と四輪駆動のおかげで、正確なステアリングと精密なハンドリング、強力なグリップを備えており、大柄だが驚くほど扱いやすいと感じられる。素晴らしい乗り心地と快適性を実現しており、これは究極のドライビングマシンと同様に究極の癒し系マシンを作ることに全力を注いだエンジニアたちの努力の賜物である。

最高出力543psのツインモーターは十分なパフォーマンスを発揮し、102kWhのバッテリーで590kmの航続距離を持つ。最大195kWの速度で充電すれば、わずか10分で170km分のエネルギーを補給できる。

AUTOCAR英国編集部がじっくりと公道でテストできるようになるまで最終的な結論は待たなければならないだろうが、今のところ、BMW i7がベストな高級EVになる可能性がある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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