新時代の幕開けを告げるラグジュアリーEV 10選 アッパークラスの電気自動車たち

公開 : 2023.02.26 18:05

10. ジェネシス・エレクトリファイドG80

ジェネシスが欧州に上陸し、歴史ある高級車ブランドとの戦いに身を投じてからまだ数年しか経っていない。その短い間に、事実上単一車種のラインナップから、エレクトリファイドG80などのEVを含む計6車種を展開するまでに成長した。

エレクトリファイドG80は、その名が示すように、大型セダンG80のバッテリー駆動版である。G80は豪華で多機能なインテリアが特徴的であったが、エンジンは4気筒のガソリンまたはディーゼルという限られた選択肢しかなく、どちらもこのクルマの高級志向にはマッチしていない。しかし、EV仕様では最高出力370psのツインモーターと87.2 kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は520kmを謳う。最大350kWの充電とV2L機能に対応した800Vシステムを採用していることが大きな特徴だ。これにより、電動バイクからポータブル冷蔵庫まで、さまざまな電化製品に給電することができる。

10. ジェネシス・エレクトリファイドG80
10. ジェネシス・エレクトリファイドG80

モーターのスムーズかつパワフルな働きによって力強いパフォーマンスを発揮し、インテリアも高級感ある仕上がりとなっている。しかし、残念なことにスポーツセダンのレスポンスの良さと高級リムジンの乗り心地を融合させようとして、その両方を達成できなかった点には失望させられる。また、乗り心地が安定しないため、真の意味でくつろげるセダンにはなり得ない。それでも、航続距離を少しでも伸ばすのに役立つソーラールーフパネルなど、機能やデザインには目を引かれる。少し変わったものを求めるなら、検討すべきクルマと言えるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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