フォルクスワーゲン 次期型EVを「ゴルフ」と命名? 300万円台の小型ハッチバック、まもなくデビュー

公開 : 2023.02.16 06:05

フォルクスワーゲンは、ゴルフに相当する新型EVを近く発表する予定です。車名には「ゴルフ」が使われる可能性が高く、スポーツモデルのGTIも将来的に登場すると予想されています。

EV版のVWゴルフ、まもなくデビュー

フォルクスワーゲンは、新型EVのコンセプトモデルを3月に発表する。ゴルフのEV仕様に相当するものと予想されている。

この新型EVは2025年に発売される計画で、現在の貨幣価値で2万2500ユーロ(約320万円)の価格設定を目標としているようだ。フォルクスワーゲンの関係者によると、5人乗りの小型車で「ゴルフ」の車名が与えられる可能性もあるという。

新型EVは全長4250mmのコンパクトカーになるようだ。(画像は予想レンダリングCG)
新型EVは全長4250mmのコンパクトカーになるようだ。(画像は予想レンダリングCG)    AUTOCAR

AUTOCARの情報筋は、フォルクスワーゲンとしては初めてMEBプラス・プラットフォーム(MEBのアップデート版)を使用することになるとしている。MEBプラスは新しいLFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーの搭載と最大200kWの充電速度などを特徴とする。

車名について現段階では公式発表は何もないが、ここ数か月、フォルクスワーゲン社内では「IDゴルフ」をはじめ、さまざまな命名法が検討されているとの情報もある。

フォルクスワーゲンのトーマス・シェーファーCEOは昨年、AUTOCARに対し次のように語っている。「ゴルフの名前には大きな価値があります。ユーザーの認知度も高く、まったく違う名前に変えるのは意味がありません」

当初、ゴルフの名称はID.3の改良型に使われるものと考えられていた。しかし、現在AUTOCARの情報筋はこれを否定しており、より小型のモデル(いわば「ID.2」のクラス)への採用の可能性が高いという。

スポーティな「GTI」も登場か

内部情報に詳しい関係者によると、ボディサイズはポロとゴルフの中間にあたり、全長「4250mm前後」とされている。比較的短いボンネットとフラットフロアにより、「1クラス上のモデルのような室内空間」を実現するとのことだ。

ある関係者はAUTOCARにこう語っている。「フォルクスワーゲンは、このクラスで素晴らしい伝統と商品力を持っている。電気駆動とはいえ、全く新しいスタートを切るのではなく、フォルクスワーゲンが過去に得意としてきたことを論理的に継続するものだ」

フォルクスワーゲン・ゴルフGTI
フォルクスワーゲン・ゴルフGTI

現段階では、シングルモーターを搭載する前輪駆動車のみが導入される予定だという。しかし、関係者は将来的にデュアルモーター/全輪駆動モデルも登場する可能性も排除できないとしている。

車重についても関係者は「EVの基準からすると比較的軽量で、1600kgから1700kgの間くらいになるだろう」としている。さらに、シェーファーCEOがスポーツモデルのGTIに前向きな姿勢を示していることから、EV版のゴルフGTIが導入される可能性もある。

現在EVのスポーツモデルに使用されているGTXの名称は、今後廃止される方向性にある。幹部クラスに近い関係者は、「従来のGTIの名称に置き換えることは既に決定しており、ID.2で検討中だ」と語る。

さらなる詳細については、今後の正式発表を待ちたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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