バッテリーは最大624kWh スカニアが開発中の電動トレーラー ノルウェーで試乗 前編

公開 : 2023.02.27 08:25

急速充電設備が整えば45分で80%へ回復

欧州全土の道路網にメガワット級の急速充電設備が整えば、ドライバーへ義務付けられている定期的な45分の休憩時間中に、80%まで充電が可能だとスカニアは考えている。同社は、急速充電ステーションへの投資も行っている。

「理論的には、機能する技術といえます。すべてのケースに合致するとは限らないことも理解していますが。少なくとも、電動のトラックは素晴らしいですよ。実際に体験してみてください」。サンドバーグが笑顔で筆者を見つめる。

ノルウェーに用意されたスカニアの冬季開発テストコース
ノルウェーに用意されたスカニアの冬季開発テストコース

かくして、白銀のノルウェーで実施された、毎年恒例だという冬季開発テストに招かれた。いわゆる普通自動車の免許しか筆者は持っておらず、牽引できる重量も制限されているが、会場は雪で覆われ閉ざされた飛行場だから問題ない。

ゆっくり試運転できるように、コースが敷設されている。真っ白なトレーラートラックがスタンバイしていた。

身をかがめて乗り込むようなスポーツカーとは異なり、スカニアのトレーラーヘッドは圧倒されるほど大きい。ドアの下には3段のステップがある。よじ登ると、新鮮なほど広いキャビンの助手席で、運転を教えてくれるデニス氏が待っていた。

運転席へ座り、ステアリングホイールの角度を乗降時用の水平状態から、手前側へ傾ける。それでも殆ど水平に近い。ペダルの位置を確認し、ダッシュボードを見渡す。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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