フォルクスワーゲン 主力EVハッチバック「ID.3」大幅改良へ ソフトウェア問題解消も

公開 : 2023.02.22 06:05

フォルクスワーゲンは、欧州で販売するEVハッチバック「ID.3」の改良新型を3月に発表する予定です。問題となっていたソフトウェアに焦点を当て、車載機能の強化、内装の質感向上などを目指しています。

ソフトウェアの問題解消へ デザインも変更

フォルクスワーゲンは、欧州で販売するEVハッチバック「ID.3」の改良新型を3月1日に発表する予定だ。内外装のデザイン変更や車載機能のアップグレードが期待される。

フォルクスワーゲンの公式Linkedinの投稿では、新しいLEDライトなどにより「シャープで、さらに印象的なデザイン」になるとされている。

フォルクスワーゲンID.3の予告画像
フォルクスワーゲンID.3の予告画像    フォルクスワーゲン

ID.3は2020年に欧州で発売されたが、もともと今年に改良を受ける予定はなかった。しかし、ソフトウェアに関する問題から計画が前倒しされた。そのため、今回の改良ではソフトウェアに焦点が当てられ、反応速度の向上とよりスムーズなユーザー・エクスペリエンスを実現すると謳われている。

タッチスクリーンを大型化し、ダッシュボードのデザインも変更して使い勝手の改善を図る。また、内装の質感に対する顧客からの指摘を受け、より上質な素材が使用される予定だ。

ステアリングホイールのボタンも、従来のタッチ式に代わりプッシュ式が採用される可能性がある。フォルクスワーゲンは顧客のフィードバックに対応し、プッシュ式ボタンを一部のモデルに再導入する方針だ。

ただし、プッシュ式は今年発売予定のパサートティグアンの改良新型には導入される見通しだが、IDシリーズへの導入時期は明らかではない。

また、今回の改良から運転支援システムの「トラベルアシスト」と「パークアシストプラス」がオプションとして導入される。

トラベルアシストはスウォームデータをベースとし、アダプティブ・クルーズコントロール、レーンキーピングアシスト、エマージェンシーアシストを備えている。また、パークアシストプラスには、新たにメモリー機能が追加された。

欧州では以前、寒冷地でテスト中のプロトタイプが目撃されている。新しいデザインのフロントバンパーやLEDライト、ボンネットなどが確認された。フロントガラス下部の黒いパネルは、輪郭を強調した新しい色調のパネルに変更されるようだ。

改良新型ID.3の生産は、現在のドレスデンおよびツヴィッカウの工場に加え、新たにヴォルフスブルクでも行われる予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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