一度は乗りたい極上のスポーツカー 10選 運転にワクワクを求める大人へ

公開 : 2023.02.25 18:05

8. メルセデスAMG GT

スーパーカーのようなスペースフレームボディ構造、マッスルカーのようなフロントマウントエンジン、サーキットで最大限アタックするためにチューニングされたサスペンション、そしてエレガンスと実用性を備えたメルセデスAMG GTは、かつてのSLS以上にスポーツカー界を当惑させる存在である。

しかし、最高出力530psのエントリーモデルが11万ポンド(約1800万円)以下で購入できるのだから、ポルシェ911カレラやジャガーFタイプのようなハイエンドモデルと肩を並べるにふさわしいといえる。実際、AMG GTの最大の魅力は、そのホットロッド的なキャラクターと、どこか荒削りなハンドリングにあると思う。

8. メルセデスAMG GT
8. メルセデスAMG GT

もちろん、高カロリーな気質や荒々しさにうんざりすることもあるだろうが、エントリーモデルであれば攻撃的な一面も少しばかり和らぐし、得られる高揚感はイライラに勝るはずだ。GTは確かに有能で汎用性がある。繊細さに欠けるとしても、それはそれで愛すべき一面だ。

9. アウディTT RS

ジャガーFタイプと同様に、アウディTT RSに与えられた時間は残り少ない。初代のデビューから四半世紀を経た2023年末に、その歴史に幕を下ろすことが確定している。我々は何を失おうとしているのか。そして、なぜ工場の扉が閉まる前に、今乗るべきなのか。

アウディTTの最上級モデルであるRSでは、最高出力400psの直列5気筒エンジンを搭載しており、そのサウンドはグループBラリーマシンを即座に思い起こさせる。クワトロシステムのおかげで0-97km/hを4.0秒以下で走り抜け、オプションを装着すれば最高速度を280km/hまで引き上げられる。

9. アウディTT RS
9. アウディTT RS

しかし、「ハイカラ」なデザインには、マツダMX-5やトヨタGR86のような魅力はないし、このクラスで最も魅力的なドライバーズカーというわけでもない。また、四輪駆動レイアウトのため、グリップ限界でのスロットルオン時のコーナリングバランスが若干かけている。クルマとの距離感はやや遠く、フィルターがかかりすぎているように感じられる。

アウディは最後を締めくくる特別仕様車として、RSアイコニック・エディションを発表した。メカニカルな部分は標準車と同じだが、専用の内外装トリムを多数装備し、価格は8万7650ポンド(約1430万円)からと驚くべき内容だ。わずか100台の限定生産だが、すでに完売している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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