新型ルノー・カングー 日本の路上で初試乗! もはや日本仕様が欧州仕様を超えている理由
公開 : 2023.02.24 08:00 更新 : 2023.02.24 10:22
1.5Lディーゼル/1.2Lガソリン
悩ましいのは、1.5Lディーゼルと1.2Lガソリンのどちらを選ぶか。いずれも7速EDCが組み合わされ、前者の方は図太い低速トルクとケンカしないよう、発進時の踏み込み始めの反応が、かなり丸められている。
日常的にストップ&ゴーが多くて長距離移動はたまに程度、といった乗り方でファーストカーとして選ぶなら、レスポンスに優れ、パワー感のスムーズなガソリンの方に分がある。逆に、週末や休日に荷物も乗員も満載で、長距離や都市間移動を頻繁にこなすなら、トルクフルなディーゼルがいいだろう。
車両重量についてもガソリンが1590kgに対しディーゼルが1650kgと、90kgしか差はなく、積載可能重量も変わらない。価格面ではギリギリ400万円アンダーに設定されたガソリンに対し、ディーゼルは24万円高となる。
欠点がないわけではない。6:4分割式の2列目シートは荷室床面とフルフラットにできるが、本国仕様にはあった助手席の座面スライド&シートバック前屈機能は、認証コストの関係で見送られた。
つまり1名乗車で荷室を3500Lまで最大化するモードは省かれ、2列目を倒しての2名乗車時に最大の荷室容量で、2800Lということだ。それでも先代比+115Lもあるし、助手席のシートバックを後ろに倒せば長物も積めないことはない。
それよりも乗車人数分のUSBが備わったこと、あるいは緊急ブレーキアシストや死角にいる他車を感知してステアリング介入するブラインドスポットインターベンションなどの実戦的なADASが充実したこと。そちらの方が、乗用車モデルとして意義は大きいはずだ。
ちなみにプルミエールエディションはクレアティフと同一仕様だが、本来はインテンスでしか選べない3色のボディカラーによるウレタンバンパー&鉄っちん仕様なので、早めのオーダーをお勧めする。