プジョー 改良新型508、欧州発表 デザイン変更で「牙」は3本に 新エンブレムも採用

公開 : 2023.02.24 18:05

プジョー508の改良新型が発表されました。フロントエンドのデザインを一新し、シンボルの「牙」は片側3本に増えました。プジョーの新しいエンブレムを採用したほか、インテリアにも改良が加えられています。

デザイン大幅変更 新しいエンブレムも

プジョーは、508の改良新型を発表した。デザイン、エンブレム、パワートレインを一新し、欧州では6月に発売される予定である。

現行世代のプジョー508は2018年に発売されたミドルクラスモデルで、5年越しの大幅アップデートとなる。改良では、プジョーのシンボルとなっている「牙」のデザインを発展させ、従来の片側1本から3本へと増やした。プジョーの市販車では初採用となる。

改良新型プジョー508
改良新型プジョー508    プジョー

また、グロスブラックのグリルを採用し、新しいブランドエンブレムを装着するなどフロントエンドのデザインを一新した。

全長はセダンの508で4.75m、ワゴンの508 SWで4.79m、全幅はいずれも1.86mで、ホイールベースは2.79mとされている。ラゲッジ容量は、508で487L(シートを倒せば最大1537L)、508 SWでは530L(最大1780L)となる。

インテリアでは、ダッシュボードとセンターコンソールのデザインが変更された。10.0インチのインフォテインメント・ディスプレイと12.0インチの「iコックピット」システム、そして小径ステアリングホイールが採用されている。

音声認識機能、電動トランクドア、2つのUSBソケット、アップル・カープレイとアンドロイド・オートのワイヤレス接続に加え、自転車や歩行者を検出できるナイトビジョンカメラを搭載している点も特徴だ。

運転支援システムとしてはレベル2のアダプティブ・クルーズコントロール、自動緊急ブレーキ、レーンアシストなどを備え、パーキングセンサーやバックカメラ、オートマチックハイビームも搭載する。

「ネコ科」のアイデンティティ強化

英国向けの508は、エントリーグレードのアリュール、GT、パフォーマンス重視のPSE(プジョー・スポール・エンジニアード)の3つに絞られ、ガソリン、ディーゼル、PHEVが選択可能だ。

ガソリン車は最高出力132psを発揮する1.2L 3気筒エンジンを、ディーゼル車は最高出力132psの1.5L 4気筒を搭載する。

改良新型プジョー508 PSE
改良新型プジョー508 PSE    プジョー

PHEVモデルは12.4kWhのバッテリー、110psの電気モーター、8速ATを搭載し、エンジンは最高出力152psまたは182psの2種類が用意されている。電気のみの航続距離はまだ公表されていないが、308 PHEVと同様に65km程度と思われる。

パフォーマンス重視のPSEでは、最高出力203psのパワートレインに四輪駆動とハイパーカー「9X8」由来のエネルギー・マネージメント・システムを組み合わせている。

PSEは標準車より若干大きく、車幅がフロント22mm、リア12mm拡大されている。380mmのフロントブレーキ、20インチホイール、ミシュラン・パイロットスポーツ4Sタイヤを標準装備し、可変ダンピング機能やドライビングモード(コンフォート、ハイブリッド、スポーツ)も備える。

PHEVのバッテリー充電時間は、7.4kWの充電器を使用して約1時間40分。3.7kWの車載充電器を選択することも可能だ。

プジョーのデザイン責任者であるマティアス・ホッサン氏は、「プジョー508は、新型の先鋭的なキャラクターによって、技術およびネコ科動物のアイデンティティを強化しています。極薄のヘッドランプと3本爪のシグネチャーは、バンパーに溶け込むグリルの一部となり、華々しいフロントエンドを形成しています」と述べている。

508は、ステランティスのフランス・ミュルーズ工場で生産される。価格はまだ明かされていないが、現行モデルより若干上昇すると思われる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 編集

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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