改良で「メルセデス・ベンツAクラス/セダン」はどう変わった? 新価格で日本発売
公開 : 2023.02.27 11:13 更新 : 2023.02.27 21:20
日本仕様のパワートレイン/装備
従来の日本仕様は、1.4Lターボ、1.4Lターボ+モーター(PHEV車)、2Lディーゼルターボが設定(AMGを除く)されていたが、今回のマイナーチェンジではPHEVがラインナップを外れ、純エンジン車に絞って導入を始めた。
「A 180」に搭載されるのは、1.4L直4ターボのM282型。デルタ型シリンダーヘッドを採用した軽量・省スペースのエンジンで136ps/20.4kg-mを発生。
「A 200 d」は、2L直4ディーゼルターボのOM654q型。可変タービンジオメトリーのターボを採用し、最高出力は150ps、最大トルクは32.6kg-mを発生する。
組み合わされるトランスミッションは、いずれもガソリン車が7速、ディーゼル車が8速のDCT。駆動方式はFFのみだ。
装備では、最新世代の「MBUX」を採用。音声認識で多くのインフォテインメントや空調の操作などに対応する。
ナビゲーションは、Cセグメントで初めてMBUX AR(拡張現実)ナビを採用し、車両の前面に広がる現実の景色がナビ画面の一部に映し出され、進むべき道路に矢印が表示される(A 200 dに標準/A180にOP設定)。
「A 200 d」には、「アダプティブハイビームアシスト」や、計10スピーカー、225W出力の「アドバンストサウンドシステム」も標準装備。なお、同システムは「A 180」にOP設定されている。
価格は? 輸入車コンパクトクラスの今後
改良新型Aクラス、Aクラス・セダンの日本価格は以下のとおり。
ちなみにカッコ内はマイナーチェンジ前の車両価格だ。
A 180:498万円(440万円)
A 200 d:558万円(502万円)
A 180セダン:505万円(452万円)
A 200 dセダン:570万円(512万円)
いずれも、およそ50万円ほどの値上げとなっている。
メルセデス・ベンツ日本に限らず、多くのインポーターや国産車メーカーにおいても、原材料費の高騰などの影響で、マイナーチェンジや一部改良のたびに車両価格は引き上げられている。たとえばA 180では従来型比で13%以上の値上げとなり、購入を考えている人にはインパクトの大きい金額差だ。
さらには、ドイツの経済誌によれば、メルセデス・ベンツはAクラスとBクラスの生産を2025年に終了し、後継モデルは作らないと報道されている。ただし、「GLA」「GLB」といったSUVは人気があるために継続生産されるようだ。
Aクラス、Bクラスでユーザーの間口を広げたメルセデス・ベンツだが、収益性の低いモデルはやめ、収益性の高いモデルやEVにシフトしていく。メルセデス・ベンツのこうした「量より質」への転換は、ジャーマンスリーの他2ブランドをはじめ、多くのプレミアムブランドに影響を与えていくことは間違いなさそうだ。