走りと見た目、使い勝手の三方良し プジョー3008(P84型) 英国版中古車ガイド 1.2Lでも充分

公開 : 2023.03.06 08:25

素早く正確に反応するステアリング

プジョーらしく、乗り心地は同クラスのライバルより柔らかめ。凹凸が目立つ路面を通過しても、滑らかに衝撃を吸収してくれる。操縦性も良好で、小さなステアリングホイールを回せば、低速域でも素早く正確に反応する。

3008は2021年にフェイスリフトを受けており、見た目が凛々しくなっている。フロントマスクは縦に長いセイバーと呼ばれるLEDデイライトを獲得し、フロントグリルはフレームレスに。LEDテールライトもスモーク処理された。

プジョー3008(P84型/英国仕様)
プジョー3008(P84型/英国仕様)

英国の中古車市場を調べてみると、初期型の3008で1万3000ポンド(約209万円)程度から探せる。2019年式では1万3000ポンド(約257万円)、2020年式以降になると、1万9000ポンド(約305万円)程へ上昇する。

知っておくべきこと

3008は、背の高い見た目とは裏腹に燃費が良い。1.2L 3気筒ガソリンターボで、16.7km/Lがうたわれている。1.6Lでも14.0km/Lとなっている。

ディーゼルターボはさらに良好で、1.6LターボのMT車で25.0km/L、AT車でも23.8km/Lが主張されている。WLTP値より甘い、NEDC値ではあるが。後期型の1.5Lディーゼルターボでは、WLTP値で19.5km/Lとなっている。

プジョー3008(P84型/英国仕様)
プジョー3008(P84型/英国仕様)

トリムグレードとスペック

アリュール:ブラインドスポット・モニターに車線維持支援システム、オートライト、ドライバー監視機能などが備わる。安心感の一層高いファミリーSUVになる。

プジョー3008(P84型/英国仕様)
プジョー3008(P84型/英国仕様)

購入時に気をつけたいポイント

リコール

英国仕様では、2018年式以降のディーゼルターボで、排気系のプラスティック製部品がディーゼル微粒子フィルターに損傷を与える可能性があり、リコールが出ている。

シール材が正しく取り付けられていないことを理由に、エンジンオイル漏れする可能性も報告されている。牽引バーの固定金具の締め付け不良でもリコールが出された。購入時は正規ディーラーで1度確認しておきたい。

信頼性

プジョー3008(P84型/英国仕様)
プジョー3008(P84型/英国仕様)

3008では、ディーゼルターボよりガソリンターボの方が信頼性では上。AUTOCARの姉妹サイトの調査では、同カテゴリーに含まれる28台中、ガソリンが15位で、ディーゼルが25位となっている。プジョー自体の信頼性は程々。30社中22位となっている。

英国編集部の推しチョイス

ベスト:1.2 ピュアテック130

比較的短距離が中心のユーザーなら、3気筒ガソリンターボがオススメ。滑らかで充分にパワフルで、燃費も悪くない。1500rpmくらいからリミッターまで、爽快に吹ける。

ワイルドカード:ハイブリッド4 300

0-100km/h加速を5.9秒でこなす、快速なPHEVの3008。それでいて燃費は、71.1km/Lが主張されている。こまめな駆動用バッテリーの充電が必要だが。四輪駆動で冬場の安定性も高い。中古車でも少々値は張るけれど。

プジョー3008(P84型/英国仕様)
プジョー3008(P84型/英国仕様)

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ピアソン

    Mark Pearson

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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