日産エクストレイル 詳細データテスト 動力性能と操縦性には満足 静粛性と低速での乗り心地は要改善

公開 : 2023.03.04 20:25  更新 : 2023.04.04 00:19

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

キャシュカイを試乗した際には、インフォテインメントシステムは邪魔ではないが旧式だと評価した。エクストレイルも下位グレードは同じシステムなので、印象は変わらない。

ところがエクストレイルだけでなく、キャシュカイも2023年モデルから、N−コネクタ以上では12.3インチ画面の最新システムが採用され、事態は大きく変わった。

12.3インチ画面の最新システムは、機能も使い勝手も良好。ショートカットの常時表示や、音量などの実体スイッチが扱いやすさを高めている。
12.3インチ画面の最新システムは、機能も使い勝手も良好。ショートカットの常時表示や、音量などの実体スイッチが扱いやすさを高めている。    MAX EDLESTON

グラフィックはシャープで、画面の起動もレスポンスも素早い。右側には常にショートカットが列をなし、音量つまみやチューニングと昼夜モード切り替え用のボタンも備える。

ソフトウェアはロジカルで、ホーム画面はカスタム可能。ナビゲーションも問題なく、Apple CarPlayとAndroid Autoはワイヤレスで接続できる。

テスト車にはBose製のアップグレード版オーディオが装備されていたが、サウンドはかなりいいが、スピーカーがときどきパチパチと音鳴りするのが気になった。

おかしな癖があったのは車両設定メニューだ。調整はタッチ画面ではなく、ステアリングホイールのボタンで、メーターパネルを見ながら行わなければならない。

燈火類

ヘッドライトは全車LEDで、テクナ以上ではマトリックスタイプとなる。しかしテスト車のそれは、光量の差がそれほど大きくなく、防眩機能により周囲の交通へ反応するライトもきわめて少ない。

ステアリングとペダル

ペダルはルノー日産のモデルに広く見られるもので、上々の出来栄え。ステアリングコラムの調整幅は広く、誰もがピッタリのポジションを見つけられるはずだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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