愛車がeBay(イーベイ)に! 盗難被害の日産シルビア(S15)、バラバラにされ出品 外国人窃盗犯か
公開 : 2023.03.03 11:45 更新 : 2023.03.31 09:34
2年前に盗難された愛車「S15シルビア」の一部をeBayで見つけたオーナー。eBayジャパンにも取材をこころみました。
愛車盗難 犯行の一部始終、防犯カメラに
2021年5月5日、被害者Mさんは16年間所有してきたS15シルビアを自宅駐車場で盗まれた。
時間は朝5時頃。駐車場に設置された複数の防犯カメラがその様子を捉えていた。
映像は当時、日本テレビ「スッキリ!」でニュースとして取り上げられた際にも使用されているので、記憶に残っている方もいらっしゃるかもしれない。
なお、エンジンが始動するまで約20分もかかっていたことがわかっているが、この理由についてオーナーのMさんは以下のように考えている。
「正確な理由はわかりませんが、防犯カメラの映像では何度かエンストしている様子がわかりました」
「S15には強化クラッチ(ORCメタルクラッチ(ツインプレート)HPI強化6速クロスミッション)が組み込まれており、慣れていないと1速で繋ぐ時に回転数を少しあげないとエンストすると思います」
「回転数をあげるとエンジン音が大きくなるので、周囲に気づかれることなく静かに盗みたかった犯人は回転数を上げることをためらったのではないでしょうか。それで、エンジンをかけて発進するまでに時間がかかった可能性があります」
MさんのS15には高性能なセキュリティシステムが組まれていたが、当時はS15に乗る機会は年に1~2回程度。普段はバッテリーも外していた。
盗まれた日は筑波サーキットでの走行会に行く予定だったため、朝すぐに出かけられるよう洗車も済ませてきれいに磨き上げ、バッテリーもセットしていた。
そして朝起きたとき、Mさんはご家族から「クルマないけど? 」と言われ、「朝すぐ出られるよう、いつもと違う場所に置いたから見えないだけだよ」と言って駐車場に向かったが……昨夜とめた場所にS15はなかった。
これは! 盗まれたか! と、すぐに防犯カメラを確認したところ、朝5時頃に外国人風の男性2名がシルビアを盗んでいく様子が記録されていた。
ドアの開錠をおこなうためか、後部のサイドガラスが割られていた。
不審な外国人 以前から狙われていた?
「クルマがなくなって参加できないことを走行会の主催者であるK社に伝えたところ、すぐにSNSで拡散してくれました」
「さまざまな情報が集まって来て、確実に私のシルビアだということがわかる情報もいくつかありました」
「ボディが白、ボンネットが黒なのでわかりやすいというのもあったと思います。いずれも、窓ガラスが割れたS15に覆面をした2人の男性が乗っていた……というものでした」
しかし、これらの情報が寄せられたのは盗まれた当日のみで、すぐに情報提供がなくなってしまった。
警察にもすぐに届けたが防犯カメラの映像を確認して調書を取って終わりという簡単な対応で、特に盗難されたS15の捜査をおこなうなどの様子もなかったという。
そしてあれから1年10か月……MさんのS15がバラバラにされその一部が、今年2月に米国eBayに出品されていることが分かった。
出品者は米国ニュージャージー州に本社を構える日本製自動車パーツの専門店「JDM ENGINE DEPOT」(JDMエンジンデポ)である。
公式サイトではエンジンやトランスミッションを中心にメーカー別に多数の日本車部品が販売されている。
ところで、盗まれる前に怪しい動きを感じることはなかったのか?
「私の実家はかなりアクセスしづらい場所にあり、海外から外国人観光客が来るような場所ではありません。それが、盗まれる数か月前から外国人の姿を見かけるようになりました」
「クルマではなく歩いておとずれているようでした。観光客のようには見えませんでしたね」
「また、関係あるかどうかはわかりませんが盗まれる2週間くらい前に都内のタイヤショップでタイヤを交換したのですが、その時の作業者が外国人でした。今までにないほどクルマをじろじろ見られていて、不審な感じがありました。シルビアの情報を集めていたのかもしれません」
ちなみにMさんは盗まれたあとも、不審なクルマに後をつけられたり、横に並んで長時間注視されたりと不可解な動きがあったという。