家族の楽しさ広がるSUV 10選 激戦区の欧州で鍛え抜かれた万能ファミリーカー
公開 : 2023.03.11 18:05
4. ボルボXC60
2017年に登場したXC60は、今やボルボのラインナップの中で最も古い車種の1つとなってしまったが、相変わらずハンサムである。2022年に改良を受け、外観こそ間違い探しのレベルだが、中身においては非常に有益な変更をたくさん加えている。
XC60は、ドライバーに響くクルマではないかもしれないが、快適で使いやすい洗練されたファミリーワゴンとして、お勧めできる点がたくさんあるのだ。エンジンラインナップの見直しにより、全車が何らかの形で電動化されるようになった。Bシリーズのガソリンおよびディーゼルモデルは、燃費とCO2排出量をわずかに改善する48Vマイルドハイブリッド・システムを備えており、家族に適した選択肢であることに変わりはない。
PHEV のT6リチャージおよびT8リチャージでは、バッテリー容量を18.8kWhに拡大したことで60km以上のEV走行が可能になった。税制面でメリットがあり、欧州では社用車としての需要も高い。
スタイリッシュで落ち着いた雰囲気のSUVをお探しなら、XC60はいかがだろうか。
5. BMW X3
ミドルクラスのSUVで、ここまでハンドリングがいいというのは、どういうことだろう? BMWがSUV作りに乗り出す前なら、その発想は笑止千万だっただろうが、X3にはハンドリングの魅力が詰まっている。
パワートレインも十分なパワーとパフォーマンスを備えている。小型のディーゼルは少し野暮ったいが、多気筒のM40dおよびM40iは、どちらも高速かつ滑らかである。
BMWは対照的で幅広いラインナップを出している。その一端はオール・エレクトリックのiX3、もう一端は最高出力510psのマッシブなX3 M、そしてその中間はPHEVのX3 xドライブ30eが埋める。ほとんどの人にとって、最も適しているのは標準の4気筒ガソリンとディーゼルだが、X3 xドライブ30dの3.0L直列6気筒ディーゼルは、上品で効率の良いマッスルとして他の追随を許さない。どの仕様を選んでも、ステアリングはきちんと正確に操作できる。ドアハンドルを操作するような他車よりずっと幸せだ。
X3のキャビンは、BMWらしい上品なものである。2021年にフェイスリフトを受けたが、最近BMWで起こっている物理コントロールの粛清を免れた。その結果、回転式のiドライブ・コントローラーと物理的な空調コントロールボタンを備えた、古典的でわかりやすいインフォテインメント・システムをまだ搭載している。
仕様によっては標準装備が少し貧弱だが、知覚品質はほぼすべての他車より優れており、トランクも十分なスペースを確保している。7人乗りのオプションはないが(7人乗りには大型のX5が必要)、他のあらゆる点で、広くて多用途で満足のいくファミリーSUVと言える。