運転の「本質」を味わえるスポーツセダン 10選 一流のドライバーズカーとは何か
公開 : 2023.03.19 18:05
4. プジョー508 PSE
プジョーで最もスポーティな508は(厳密にはハッチバックだが)、税制面でお得なPHEVモデルが欧州の社用車ユーザーに大いなる楽しみを与えている。ターボチャージャー付き1.6Lガソリンと2基の電気モーターを組み合わせたPSE(プジョー・スポール・エンジニアード)は、360psというパワーを発揮しながら、EVモードで42km走行できる。
さらに重要なポイントとして、ハンドリングがダイレクト感と鋭さを持っており、かつてフランス車の名刺代わりだったコントロール性と快適性の稀有な組み合わせを示している。意気揚々とコーナーに飛び込み、立ち上がりでは、リアに搭載された電気モーターがラインをまっすぐにしようとするのを感じることができる。508 PSEは常に路面と呼吸を合わせており、曲がりくねったターマックを満足のいくまで走破できる。
トランスミッションは少し不器用に変速するが、ハイブリッドパワートレインと低速走行との相性がよく、狭い裏道や渋滞時には適している。そして、リラックスしたいときには静かで滑らかな走行を実現し、大胆にデザインされたインテリアが、素材の質感と堅実さで高級車に匹敵するほどの安定感を与えてくれる。他とは違うって最高だ。
5. メルセデスAMG CLA 35 4マティック
ドライバーズカー同士を比較するとき、小さい方が有利ということはよくある。では、メルセデスAMGの小型4ドア・クーペ、CLA 35の場合はどうなのだろうか。正直なところ、それは何を基準に比較するかによる。
まず、メルセデスには2つの4ドア・クーペがあるが、そのうち小さい方がCLAで、大型のCLSのエレガントさとスタイルをずっと安い価格で提供しようというコンセプトである。しかし、Aクラスのハッチバックよりも実用性に劣るのは間違いない。また、横置きエンジンのため、四輪駆動システムは限定的なものでしかなく、スロットル操作によるハンドリングのバランスでは、後輪駆動ベースの四輪駆動車と競合することができない。
AMGのCLA 35では、306psの2.0L 4気筒ターボエンジンが搭載され、肉厚で触感の良いステアリングや、適度で落ち着きのある乗り心地とハンドリングが魅力的だ。しかし、2ペダルのツインクラッチ・トランスミッションは、あまり洗練されておらず、その荒々しさと予測不可能さに失望することもある。