コクピット対決! ジャガーF-タイプ vs ユーロファイター・タイフーン
公開 : 2014.09.19 23:50 更新 : 2017.05.29 19:33
残念ながら実物のタイフーンのコクピットに身を収めることは出来なかったのだけど、彼ら科学者が毎日利用している、本物さながらのコクピット・シミュレーターを体験することができた。一つ残さず全てのスイッチ類が本物同様に作動するというのもまた驚きである。
そんな悠長なことを言ってられたのも、乗る前の数分のみ。座ってからは、目眩がしっぱなしだ。想像以上にスイッチが多すぎるのである。まず目の前に、何も書かれていないボタンに囲まれた3枚のスクリーンがドンと広がる。そして膝の間に、ボタンやスイッチが密集した(まさにこの表現がぴったりだ)ジョイスティックが1本。 ”そのジョイスティックはですね” とチェシャム氏。”130もの独立した機能を持っています。もちろん最初はそんなに多くはなかったのですが、いまだに増えていく一方なのです”
コクピット自体はタイトだけれど、窮屈に感じることはない。筆者の両脇には、これまたボタンとスイッチだらけのパネルがあり、それらは背面まで伸びる。中には視界から完全に外れてしまうスイッチもあった。
”コントロールにおいて、重要度、あるいは使用頻度が高い順にスイッチが配置されています” と説明するのはターナー氏。”グループ分けもレイアウトにおける大事な要素です。たとえば無線機器はこちら一体…” と続けてくれたのだけれど、当の筆者はどれが何の機能を果たすのかをぼんやりと掴むことさえ必死だった。
スイッチ類が全て独特な形状をしているのにも理由があるようだ。”パイロットは操縦中に全てのスイッチを目で見て識別するわけにはいきません” と言うのが大きな理由。なるほど言われてみれば、(覚えさえすれば)目で見ずともコントロールが出来そうな形状のスイッチばかりだ。