フェラーリV8をミドシップ スバッロ・スーパーエイト 240馬力の酔わせる融合 前編
公開 : 2023.03.26 07:05
240psの最高出力を発揮できるシャシー
3.0L V8エンジンと5速マニュアルが組み合わされたパワートレインだけでなく、シャシーにブレーキ、サスペンション、サブフレームなども、308 GTSから受け継いでいる。240psの最高出力を、ちゃんと発揮できるように作られている。
四角いボディは、レオナルド・フィオラヴァンティ氏による、低く流麗なスタイリングとはまったくの別物。だが、ちょうど同時期に発表された、テスタロッサに似た処理が施されている。その頃のモダンな潮流に着想を得たのだろう。
見た目で最大の特徴といえるのが、何枚ものフィンが並んだ、ボディサイドの大きなエアインテーク。低く構えたフロントのヘッドライトも、フィンでクールに決めている。前方に広がったフロントスカートは、ガレージ前の除雪ができそうな低さだ。
リアまわりの造形は平滑だが、低い位置の左右から2本出しのマフラーカッターが上方に伸びる。まるで後続車両を威嚇するように。四角いテールライトは、オペル・キャバリエ Mk2から流用されている。
深リムのアルミホイールを包む極太のリアタイヤや、リアフェンダーの広がり方が尋常ではない。太めのBピラーにはオレンジのステッカーがあしらわれ、フランコの美学がグラフィックとしても展開されている。
言葉として並べると、要素が喧嘩しそうに思える。しかし実際は、レッドのボディのなかで驚くほど調和している。仕上げも細部までハイクオリティだ。
この続きは後編にて。