ジープ・レネゲード 2.0マルチジェットII 170 トレイルホーク
公開 : 2014.09.20 23:50 更新 : 2017.05.29 18:34
フィアット・グループから譲り受けたキャビンのパーツの使い方は、一言で言うと ’ごちゃまぜ’ な印象。パネルなどはここ最近のものを利用しているが、スイッチやボタンは一昔前のものだ。全体的にはシンプルで好感が持てる一方、面白みに欠けるのが正直な感想。少なくとも乗員を元気づけてくれる部類ではある。
大きく四角いドリンクホルダーや、キメすぎなエアコン吹き出し口までは何とか受け入れることはできるが、斜めに切り立ったダッシュボードのお陰でステアリングが握りにくい角度になっているため、こればかりは早急に改善して欲しい。
運転してみても極めて洗練しているとは言い難いが、全般的な印象は、大らかでリラックスできるチェロキーのそれ。大きすぎるドアミラーや、直立したフロント・ウインドウが生じる風切り音の他に、常にガラガラと嗄声をあげるディーゼル・エンジンは手放しに受け入れることはできないが、力強い加速はルックスに呼応する大きなセリング・ポイントだと言える。
シャシーは驚くほどバランスがよく、頑強で安定感がある。また路面状況のよろしくない場所でも、非常に静かなことに驚かされた。高速域では、ほんの少しだけ乗り心地が安定しないこともあったが、ウエイトやライン取りは非常にやりやすいため、コントロール性能は非常に高い。ステアリングはもう少し情報を伝えて欲しいところではあるが、フィールに偏りはなく、広く受け入れられやすい仕立てだと感じた。