このまま発売してほしかった… コンセプトと全然違う市販車 14選 薄味になったデザイン

公開 : 2023.03.25 18:05  更新 : 2023.03.25 18:18

市販車:BMW i8(2013年)

その後、さらにコンセプトやプロトタイプが作られたが、ビジョン・エフィシエント・ダイナミクスのスタイリングの大半はi8と名付けられた市販車に受け継がれた。ほぼ完全に透明なドアは採用されなかったため、ドラマチックな要素は薄れたが、乗員のプライバシーは確保されたのである。

市販車:BMW i8(2013年)
市販車:BMW i8(2013年)

コンセプト:トヨタプリウスc(2011年)

プリウスcコンセプトは、「ランニングコストは抑えたいが、標準のプリウスほど大きなクルマは必要ない」という「若いシングルやカップル」をターゲットにしたハイブリッド車だ。「c」は「シティ」を意味する。ファミリー向けのプリウスvとともに、2011年の北米国際自動車ショーでデビューし、その大胆なデザインで注目を集めた。

コンセプト:トヨタ・プリウスc(2011年)
コンセプト:トヨタ・プリウスc(2011年)

市販車:トヨタ・プリウスc(2012年)

コンセプトのデビューから1年後、市販車が発売された。日本では「アクア」と命名されたが、北米やオセアニアではプリウスcの名称が踏襲された。内容的には大きな変化はなかったが、デザインはオーソドックスなものになった。なお、同時公開されたプリウスvコンセプトは「プリウスα」として発売されている。

市販車:トヨタ・プリウスc(2012年)
市販車:トヨタ・プリウスc(2012年)

コンセプト:トヨタFT-1(2014年)

2014年1月に初めて公開された驚愕のFT-1は、ロング&ローのハンサムなクーペで、一部レースからインスパイアされたスタイリングと独創的なドアミラーデザインを備えていた。このコンセプトは、トヨタが自由な発想で作ったもので、通常の市販車開発ではありえないことだった。

コンセプト:トヨタFT-1(2014年)
コンセプト:トヨタFT-1(2014年)

市販車:トヨタGRスープラ(2019年)

スープラはFT-1コンセプトから大きな影響を受けたが、新型BMW Z4の兄弟車であったため、まったく同じ外観にすることはできなかった。その結果、スープラはFT-1よりも数センチ短くする必要があり、見た目の印象が大きく変わった。そして、美しいドアミラーも諦めなければならなくなった。

市販車:トヨタGRスープラ(2019年)
市販車:トヨタGRスープラ(2019年)

コンセプト:キアGT4スティンガー(2014年)

米カリフォルニアのデザインスタジオが手がけたGT4スティンガーは、まさに圧巻の一言。この2+2クーペはボンネットラインが低く、20インチホイールを装着するためにフロントアーチを上方に張り出す必要があった。ブレーキ冷却ダクトと一体化した縦長のヘッドライトは、車両の最側面に配置されている。もし、キアがこのようなクルマを市販していたら、世界中が驚いたことだろう。

コンセプト:キアGT4スティンガー(2014年)
コンセプト:キアGT4スティンガー(2014年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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