スバル・ソルテラ 詳細データテスト 走りは平凡で航続距離は不満 内装は質感不足 乗り心地には満足
公開 : 2023.03.25 20:25 更新 : 2023.04.04 01:27
操舵/安定性 ★★★★★★★☆☆☆
ソルテラのサスペンションは、ややbZ4Xと異なる設定だ。しかし、オンロードでの走りはじつに似通っている。
ハンドリングは安全性とスタビリティを志向したもので、スバル車に期待するとおりだろう。フィールは、ほぼなにをしても安心感がある。
しかしながら、夢中になれるというものではない。ステアリング操作にはとくに楽しいところが見つけられず、もっとなにかしたい気持ちを起こさせるものでもない。
小径ステアリングホイールを採用しているにもかかわらず、シャシーにハンドリングのアジリティが欠けているのは明らかだ。もちろん、コーナリングはまずまずいい感じで、コミュニケーションもわずかながらある。
峠道風のテストコースは、路面にやや凍っているところも見られ、シャシーとステアリングのコンビネーションは、ドライバーにどこを通っているかを正確に伝えてくれる。もっとも、凍った箇所を乗り越えても安定性や忠実さを保つのに苦心することはない。
ボディコントロールはおみごと。ピッチやロールはわずかにあるが、大きくはなく、すぐに抑えられる。また、大きな入力でも車体の挙動の落ち着きを大幅に乱すことなく扱うに十分なタイヤのトラベルがある。ダンピングはプログレッシブで実効性があり、連続する高速コーナーを飛ばしても、性格で安定している。
グリップとハンドリングは、少なくとも2tのクルマとしては、予想したよりわずかながら上だと感じるところもあるが、そうではない場合もある。おそらく、大きな失望は、スバルのようなブランドが、モーターの調整やトルクベクタリングで、コーナリングマナーにさらなる落ち着きやダイナミックさを加えなかったことだ。ただコーナーを走るだけで、それを楽しめるものではない。