後席はロールス・ロイス級の広さ ジェネシスG90へ試乗 独ブランドとのギャップが見える 前編
公開 : 2023.04.09 08:24
リアシートはロールス・ロイス級の広さ
運転手付きのショーファードリブン・サルーンを前提としているだけに、リアシート側の設えにも不備はない。足もとの空間は広大で、背もたれはリクライニング可能。フットレストも備わる。左右個別に、エンターテイメント用モニターも用意されている。
リアシートへ身を委ねて最初に驚くのは、通常のホイールベース版でも、驚くほど空間にゆとりがあること。全長が190mm伸びるロングホイールベース版の場合は、ロールス・ロイス級と呼べる広さがある。
サウンドシステムは、23スピーカーのバング&オルフセン社製。マッサージ機能が付き、背もたれ上部の柔らかい枕が後頭部を包んでくれる。居心地は、メルセデス・ベンツSクラスに迫るラグジュアリーさだといっていい。
面白いと感じたのが、ムード・キュレーターと呼ばれる機能。リアウインドウのブラインドや間接照明、BGM、フレグランス、マッサージなどを、乗員の気分で統合的に調整してくれるものだ。
必要だと判断すれば、ジャズやピアノソナタを自動的に再生させることもできる。リラックスしたG90の雰囲気に、調和しているように感じられた。
観察はこのくらいにして、実際の走りへ話題を移そう。アルミホイールは21インチと大きいが、乗り心地は至って滑らか。G90は、ジェネシスのフラグシップ・サルーンとしての能力をしっかり叶えているようだ。
この続きは後編にて。