70年代風「チェロキー4xe」も登場 ジープ 7台のコンセプトカーを一挙公開

公開 : 2023.03.30 18:25

ジープは、オフロード走行やアウトドアに特化した7台のコンセプトカーを発表しました。最高出力645psの電動4×4や、1978年のチェロキーを電動化した「チェロキー4xe」など、過去と未来に焦点を当てています。

過去と未来を照らす オフロードコンセプト

ジープは、米ユタ州モアブで開催された第57回イースター・ジープ・サファリで、7台のコンセプトカーを発表した。

その中でも、最も先進的なコンセプトが「将来のジープの方向性を示す」という2人乗りの電動オフローダー、マグニート3.0だ。

ジープ・ラングラー・マグニート3.0コンセプト
ジープ・ラングラー・マグニート3.0コンセプト    ジープ

ラングラー・ルビコンをベースにした実験的なコンセプトカーで、特注の小型軸流電気モーターから最高出力650ps、最大トルク124kg-mを発生する。より低出力(285ps)のモードも選択可能で、落ち着いた走りを楽しむこともできる。

70kWhのバッテリーパックと6速MTというユニークな組み合わせも特徴的だが、どちらも市販される予定はない。

また、ブレーキ回生モードとヒル・ディセント・コントロールを搭載し、本格的なロッククローリングで「ワンペダル」のオフロード走行を実現する。

ジープのチーフデザイナーであるマーク・アレン氏は、「これは、わたし達がEVについてもっと知りたいと思い、テストしているオープンラボのようなものです」と語る。

「好奇心の赴くままにEVを走らせることができます。しかし、わたし達がこのプロジェクトを始めたとき、オフロードに特化したEVはほとんどありませんでした」

このほか、1978年モデルのチェロキーをラングラー・ルビコン4xeのシャシーに載せたチェロキー4xeコンセプトや、ベースのラングラーから204kgも軽量化されたV8エンジン搭載のスクランブラー392コンセプトなどが発表されている。

グランドワゴニアSWBにルーフマウントのテント「レッドテール・オーバーランド・スカイロフト」を装備したコンセプトなど、アウトドア・レジャーに紐づけたモデルもある。

「毎年、2万人以上のジープ愛好家がユタ州モアブのイースター・ジープ・サファリに参加し、最も過酷なオフロード・コンディションでドライブします。ここでは、エンジニアがジープ車の能力を次のレベルに押し上げています」と、ジープのジム・モリソン社長は語っている。

「7台の新しいコンセプトを展示するのに最適な場所です。なぜなら、ジープ愛好家の皆さんと一緒に、さらに限界に挑戦し、ジープブランドの将来の方向性について意見を聞くことができるからです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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