快適な7人乗りファミリーカー 10選 広さ・楽しさ・機能性が詰まった家族の移動手段
公開 : 2023.04.08 18:05
大人数で移動するなら7人乗りのSUVとミニバンが欠かせません。今回は機能性だけでなく、価格、使い勝手の良さ、走行性能なども厳しく問われる欧州の7人乗りファミリーカーを紹介します。
もくじ
ー走りの良さも厳しく求められる欧州ファミリーカー
ー1. ボルボXC90
ー2. ヒョンデ・サンタフェ
ー3. ダチア・ジョガー
ー4. フォルクスワーゲン・マルチバン
ー5. ランドローバー・ディフェンダー
ー6. キア・ソレント
ー7. プジョー5008
ー8. ランドローバー・ディスカバリー
ー9. スコダ・コディアック
ー10. メルセデス・ベンツGLB
走りの良さも厳しく求められる欧州ファミリーカー
もし、一家全員を1台のクルマで運ぶ必要があるなら、7人乗りのファミリーカーという選択肢がある。少し前であれば、MPVやピープル・キャリアと呼ばれる、広さや実用性を重視した箱型のミニバンが欧州では主流だった。
しかし、今やSUVが主流となっており、オフローダー風のタフな外観とミニバンのような雰囲気を兼ね備えた、普遍的な魅力を持つモデルが数多く販売されている。実用面においてはミニバンほどの能力はないものの、広々としたフレキシブルなインテリアを備え、大家族が移動に絶望することのないようスマートに配慮されたマシンも少なくない。
欧州ではミニバンは縮小しつつあるものの、まだ魅力的な車種も1つや2つあるし、幅広い価格帯で十分な選択肢があるので、高価なプレミアム車に限定されることはない。
もちろん、「7人乗り」ならすべて同じというわけではなく、広さや使い勝手には大きな差がある。例えば、3列目シートが子供やたまに使うというのに最適なものもあれば、大人を快適に乗せることができ、荷物用のスペースもきちんと確保できるものもある。
そこで今回は、誰も置いてけぼりにすることのない、欧州の優れた7人乗りマシンを紹介する。
なお、本稿ではすべての座席が前向きであることを条件として10台をピックアップしたため、トランクに後向きのチャイルドシートを装着できるテスラ・モデルSなどは除外している。あしからず。
1. ボルボXC90
ボルボXC90は発売から10年目を迎え、次世代EVのEX90も登場しているが、その魅力に衰えはない。ライバルにはもっと走りがシャープなものや、より新しい技術を搭載するものもあるが、XC90ほど、広さ、実用性、快適性、上質感が見事に調和しているクルマは少ない。さらに、PHEV仕様は性能や効率、ランニングコストのバランスに優れ、電動車に対する税制優遇もあるため、英国などでは特にビジネスユーザーに最適と言えるモデルだ。
最大の強みは、広々とした空間と充実した装備、そして質感高い素材でスマートに仕上げられたインテリアだろう。さらに重要なのは、大人7人がそれなりに快適に移動できる十分なスペースを備えていることである。すべてのシートを使用する状態でも(不要なときは最後列を素早く簡単に折り畳める)、316Lのラゲッジ容量が確保されているのだ。2列目はスライドとリクライニングが可能で、オプションでチャイルドブースターシートを取り付けることができるため、室内の柔軟性はさらに高まる。
XC90は、発売から年数が経過しているにもかかわらず、いまだに路上で存在感を放っている。ある種の控えめな気品を備えているため、フルサイズSUVのライバルたちのような威圧的で攻撃的な存在ではない。
英国ではエンジンはすべて4気筒ターボで、マイルドハイブリッドのB5ディーゼルはそれなりの速さと経済性を発揮する。また、T8 PHEV(ランドローバー・ディスカバリーのように5人乗りに制限されるライバルとは異なり、完全な7人乗り)もあり、最高出力405ps、最長64kmのEV走行が可能だ。基本的にはどのパワートレインを選んでも、高揚感のあるドライビング・エクスペリエンスというよりは、快適性と洗練性に重点を置いている。