自動車の限界に挑んだ最高のハイパーカー 10選 絶対的なパワーの芸術

公開 : 2023.04.09 18:05

6. フェラーリ・ラ・フェラーリ

フェラーリの最高級ハイパーカーは、パフォーマンスカーが到達した最高にセンセーショナルなピークに他ならない。背筋が凍るような最高出力800psの自然吸気6.3L V12エンジンを搭載し、163psの電力がリアホイールに直接供給されるパワートレインは、合計963psという信じられないパワーを発揮する。フェラーリは、0-100kmm/h加速2.4秒、0-300km/h加速を15秒としている。

しかし、その圧倒的なパフォーマンスと気の遠くなるほど複雑な機構にもかかわらず、驚くほど穏やかで、限界を超えたハンドリング・マナーを備えているため、サーキットでの運転は想像以上に親しみやすく、エキサイティングだ。

6. フェラーリ・ラ・フェラーリ
6. フェラーリ・ラ・フェラーリ

価格は1台あたり100万ポンド(約160億円)以上。500台の限定生産で、2015年に最後の1台が完成し、今のところレース仕様のFXX Kとコンバーチブルのアペルタだけが継承している。ラ・フェラーリは、フェラーリが唯一無二の存在であることを示す記念碑であり、今でも世界のハイパーカーの旗手として君臨している。

7. マクラーレンP1

マクラーレン初のアルティメット・シリーズは、世界的名声を築いた伝説の名車F1の足跡をたどる必要があった。しかし、マクラーレンはF1の模倣品を作る誘惑に負けず、最高出力915psのハイブリッドパワートレイン、2シーター、最先端のサスペンション技術、軽量構造、競技用レベルのエアロダイナミクスを備え、想像以上に速く、最も刺激的なパフォーマンスカーとして、前例のないスリルを提供するP1を完成させた。

P1がもたらす特別なスリルは、信じられないほどの速さときっぱりとしたスタンス、そしてレーシングドライバーだけが体験できるレベルの挑戦と報酬をドライバーに与えてくれる。一般道では、マクラーレンのイメージほどではないが、驚くほどおとなしく、運転しやすい。技術面においてこれほどまでに先進的で、容赦なく効果的で、絶妙なスタンスを持ったパフォーマンスカーは、世界中のどこを探しても見つからないだろう。

7. マクラーレンP1
7. マクラーレンP1

8. ポルシェ918スパイダー

フェラーリやマクラーレンといったライバルよりも重く強力な電気モーターと、大容量のバッテリーを搭載したポルシェ918スパイダーは、21世紀のゼロ・エミッション技術をライバルよりも活用し、ドライバーズカーとしての魅力はどちらも及ばないほど奥深いものとなっている。

電気だけで約24km走行することができ、自宅での充電も可能だ。ポルシェのスーパーカーらしく、718ボクスターより運転は難しいうえ、しかもコンバーチブルである。しかし、モータースポーツから派生したV8エンジンは9000rpm近くまで回転し、生き生きとしたエキサイティングな走りを披露する。さらに四輪駆動、120kg-mを超えるトルクで、静止状態からの発進加速が実に凶暴である。

8. ポルシェ918スパイダー
8. ポルシェ918スパイダー

918スパイダーは重量級でありながら、サーキットでは非常に速い。ドライハンドリング・サーキットの元ラップレコード保持車であり、マクラーレンP1の地位を揺るがす存在なのだ。

ラ・フェラーリのように息を呑むような要素はないし、P1のようにル・マン予選に参加したような気分にさせるものもないが、それでも918の存在自体が特別な功績だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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