韓国EVが再び快挙 ヒョンデ・アイオニック6 世界カー・オブ・ザ・イヤー受賞

公開 : 2023.04.06 18:05

ヒョンデのEVセダン「アイオニック6」がWCAの最高賞、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれました。全3部門で受賞し、兄弟ブランドのキアもタイトルを獲得しています。

2年連続ヒョンデが受賞 全3部門制覇

ヒョンデ・アイオニック6が、4月6日にニューヨーク・モーターショーで発表された2023年ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー(WCOTY)を受賞した。

アイオニック6は、クーペのように滑らかなフョルムが特徴のEVセダンで、今回のWCOTYではBMW X1/iX1、キア・ニロと並ぶ3台の最終候補の中から、最高賞に選ばれた。また、他の2部門でも1位を獲得している。

ヒョンデ・アイオニック6は昨年発売されたEVセダンだ。
ヒョンデ・アイオニック6は昨年発売されたEVセダンだ。

2003年に創設されたWCOTYは、全7部門で構成され、エレクトリック、ラグジュアリー、パフォーマンス、アーバンなど、特定の自動車クラスで受賞車が発表される。デザインを評価するデザイン部門や、自動車業界の人物に向けたワールド・カー・パーソン・オブ・ザ・イヤーという部門も設けられている。

エレクトリック部門では、アイオニック6がBMW i7やルーシッド・エアを抑えて首位に立った。

ラグジュアリー部門では、高級EVセダンのルーシッド・エアがジェネシスG90やBMW 7シリーズ/i7との競争を制した。

パフォーマンスカー部門では、日産Z(日本名:フェアレディZ)やトヨタGRカローラも最終候補に残ったが、結果的にキアEV6 GTが受賞した。なお、同部門では最終選考に残った3台の中に、これまでで初めて欧州車が含まれなかった。

アーバン部門は、シトロエンC3が受賞した。中国EVブランドのオラ・ファンキーキャットとフォルクスワーゲン・タイゴ(南米市場ではニーヴァス)を抑えての受賞となった。

デザイン部門では、ヒョンデ・アイオニック6が最終選考に残ったルーシッド・エアとランドローバーレンジローバーを抑えて首位に立った。

6部門のうち3部門でノミネートされたアイオニック6とルーシッド・エアは、今年最も多くの賞を獲得する候補となった。BMW i7は2部門でノミネートされた。

人物に贈られるワールド・カー・パーソン賞は、ヒョンデとジェネシスのグローバル・デザイン・センター責任者であるイ・サンヨプ氏に授与された。

WCOTYの審査員は、世界中の100人以上の自動車ジャーナリストと記者からなる。投票は匿名で行われ、会計事務所であるKPMGが集計を行う。選考対象は、生産台数が1万台以上であり、少なくとも2大陸の主要市場(米国、南米、欧州、中国、インド、日本、韓国)で販売されているクルマだ。

WCOTYの過去の受賞車には、ヒョンデ・アイオニック5(2022年)、フォルクスワーゲンID.4(2021年)キア・テルライド(2020年)、ジャガーIペイス(2019年)、ボルボXC60(2018年)などがある。ヒョンデは2年連続で、EVによってトップを勝ち取った形だ。

「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2023」受賞車一覧

ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー:ヒョンデ・アイオニック6
エレクトリック部門:ヒョンデ・アイオニック6
ラグジュアリー部門:ルーシッド・エア
パフォーマンス部門:キアEV6 GT
アーバン部門:シトロエンC3
デザイン部門:ヒョンデ・アイオニック6
パーソン部門: ヒュンダイ&ジェネシス グローバル・デザイン・センター長 イ・サンヨプ(SangYup Lee)氏

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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