贅の限りを尽くした史上最高のリムジン 18選 世界のセレブに愛された超高級車

公開 : 2023.04.08 18:25

ハマーH2(2002年)

ハマーH2は、高級SUVとして親しまれることは少なかったが、ストレッチリムジンのベースとして新たな生命を与えられている。中には全長12.3mにも及ぶものもあり、その重量とシャシーへの負担を考慮し、3つのリアアクスルが必要となっていまる。長大な後部座席には、最大で24人が座ることができる。

人気の理由は、パワフルなエンジンとシンプルなセパレートシャシーにある。切断や拡張が比較的容易なのだ。また、サイドボディもフラットな形状のため、新しいパネルや装飾を施すことも難しくない。都会での誕生日パーティーに必要なら、4万5000ポンド(約735万円)から売られている。

ハマーH2(2002年)
ハマーH2(2002年)

ロールス・ロイスファントムEWB(2005年、2017年)

標準車がすでに至高のリムジンなのに、ロング化したモデルを何と呼ぶか。ロールス・ロイスは、ファントム・エクステンデッド・ホイールベース(Extended Wheelbase)、略してEWBと命名した。2005年のジュネーブ・モーターショーに登場したファントムEWBは、後部座席から世界を動かす人たちの間ですぐに人気を博した。エンジンもパワフルで、6.75L V12から555psを発生する。

2012年のフェイスリフトでは、リアクッションが改良され、さらに快適なものになった。2017年、ファントムVIIからVIIIに世代交代し、EWBも標準車と同時に導入された。47万9090ポンド(約7850万円)からという価格設定にふさわしく、どこまでも豪奢なリムジンである。

ロールス・ロイス・ファントムEWB(2005年、2017年)
ロールス・ロイス・ファントムEWB(2005年、2017年)

ホンチーH7(2013年)

従来の高級車メーカーに負けないよう、中国のホンチー(紅旗)は国内のアウディA6Lのようなモデルに対抗するためにH7を開発した。運転席の乗り心地は快適だが、後部座席は3名まで乗車可能だ(2名乗車の方が快適)。シートヒーター、シートクーラー、マッサージ機能、インフォテインメント・コントロールを備えたドロップダウン式アームレストなどが用意されている。

H7はトヨタクラウンのシャシーをベースにしており、2.0L 4気筒ターボ、2.5Lおよび3.0L V6が設定された。6速ATが頑張ってくれているが、パフォーマンスはそれほどダイナミックなものではなく、4万ポンド(約650万円)というロープライスをもってしても、ライバルを心配させることはなかっただろう。

ホンチーH7(2013年)
ホンチーH7(2013年)

メルセデス・マイバッハSクラス・プルマン(2015年)

この公式画像からも明らかなように、メルセデスはSクラス・プルマンを、かつての600プルマンに非常に近いポジションに置いている。エンジンは最高出力455psの4.6L V8ツインターボと、530psの6.0L V12ツインターボの2種類が用意された。全長は6499mmで、標準的なマイバッハより1.0m以上長い。

電動パーティションで隔てられた後部スペースは、向かい合う4席の座席配置など、さまざまなレイアウトが選択できる。新車価格は50万ユーロ(約7180万円)で、世界中に数台の中古車が存在するが、いくらで売ってくれるかは、よほど慎重に尋ねなければわからないだろう。

メルセデス・マイバッハSクラス・プルマン(2015年)
メルセデス・マイバッハSクラス・プルマン(2015年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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