大ヒットしたのに「消えた」クルマ 40選 前編 1970年代、80年代の名車は何台残るのか

公開 : 2023.04.22 18:05

クライスラー/ヒルマン/タルボアベンジャー:335台

1970年に発売されたヒルマン・アベンジャーは、クライスラーの管理下で開発された最初のルーツ・グループ車であった。実際、1976年のフェイスリフトでクライスラー・アベンジャーとなり、その後クライスラー・ヨーロッパの崩壊に伴い、タルボとして姿を消した。フォード・エスコートやコルチナに代わる、希少で興味深い存在である。

クライスラー/ヒルマン/タルボ・アベンジャー:335台
クライスラー/ヒルマン/タルボ・アベンジャー:335台

シトロエンAX:354台

シトロエンAXの生産台数は、1986年から1999年にかけて250万台に達する。積極的な販売戦術と鋭い価格設定により、一時期は英国の道路でよく見かけられたが、現在では目にすることができれば幸運と言えるレベルだろう。サクソも同じように衰退の一途をたどっているのではないだろうか。

シトロエンAX:354台
シトロエンAX:354台

シトロエンBX:251台

1982年から1994年まで合計230万台が生産された、シトロエンのもう1つの大ヒット商品。シトロエンは広告でマルチェロ・ガンディーニ氏に言及し、「ランボルギーニのデザイナーはどうやってランボルギーニにたどり着くのか」と問いかけた。さらに重要なのは、質素なディーゼル車の投入により、シトロエンが収益性の高いビジネスユースに参入したことである。

シトロエンBX:251台
シトロエンBX:251台

シトロエンGS/GSA:84台

1971年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したシトロエンGSは、1970年代で最も技術的に進歩したクルマの1つである。モーリス・マリーナのような平凡なクルマに代わる注目の存在であり、ハッチバックのGSAの登場により、その有用性はさらに高まった。生産台数は190万台。

シトロエンGS/GSA:84台
シトロエンGS/GSA:84台

ダットサン/日産ブルーバード:244台

ブルーバードの強みは、そのオールラウンドな能力にあった。目立つ特徴はないものの、信頼性、快適性、燃費の良さが評価され、英国内のビジネスユーザーやタクシー運転手にとって最適なクルマとなっていた。また、日産のタイン・アンド・ウェア州サンダーランド工場で製造された最初のモデルでもある。

ダットサン/日産ブルーバード:244台
ダットサン/日産ブルーバード:244台

ダットサン/日産100A/チェリー:51台

ダットサン・チェリー(英国では100A)は、日本から上陸した初期のスーパーミニの1つである。この時代の日本車は機械的な信頼性が売りで、故障する欧州車を尻目に、朝にはちゃんとエンジンがかかる。それでも現在はほとんど残っていない。

ダットサン/日産100A/チェリー:51台
ダットサン/日産100A/チェリー:51台

フィアット126:233台

今回紹介している他のクルマたちと同様に、フィアット126も1990年代に衰退期を迎え、価格は底をつき、錆が多くの車両を腐らせていった。1970年代には、最もベーシックなミニよりも安価だったこともあり、人気を博した。ヌオーヴァ500ほど象徴的なモデルではないが、欧州ではカルト的な人気を博している。

フィアット126:233台
フィアット126:233台

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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