大ヒットしたのに「消えた」クルマ 40選 前編 1970年代、80年代の名車は何台残るのか
公開 : 2023.04.22 18:05
フィアット・ウーノ:172台
プジョー205ほど美しくはないが、フィアット・ウーノが現代のスーパーミニを形成する上で果たした役割は大きい。1984年には欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、205を2位に追いやった。24台が現存するウーノ・ターボはマニア垂涎のモデルだが、ウーノ自体を見る機会があれば、それはそれでラッキーだと思う。
フォード・コルチナ:4673台
印象に薄いかもしれないが、フォード・コルチナは英国で約260万台も販売されたのである。コルチナは長年にわたり、ファミリーカーや社用車として親しまれ、しばしば模倣の対象となったが、滅多に負けることはなかった。1982年に最後の1台が製造されたが、1987年まで売れ残ったものもある。そのうちの288台は、ロータス・コルチナという貴重な派生モデルである。
フォード・オリオン:320台
リアワイパーを備えたセダンがお好きなら、フォード・オリオンMk3がおすすめだ。ハッチバックやステーションワゴンに比べると使い勝手は劣るが、リアワイパーは雨の中でバックするときに便利だ。……AUTOCARの記事でこんなことを紹介するとは思わなかったが。
フォード・プローブ:275台
フォードは1997年に生産を終了するまでに、英国で1万5000台のプローブを販売したが、年間2万台の目標には遠く及ばず、残念な結果に終わっている。マツダMX-6(日本名:カペラ)とプラットフォームを共有し、米国で生産されたプローブは、カプリの精神的後継車となることはできなかったのだ。見た目も走りも良かっただけに残念だ。
フォード・シエラ/サファイア:2465台
1982年に登場したフォード・シエラは、今となっては当たり前の存在だが、当時は別世界から現れたような存在だった。コルチナのオーナーを説得し、「ゼリー型」と呼ばれる斬新なファミリーカーに乗り換えさせるという難題を課したが、当初は苦戦したものの、すぐに軌道に乗った。パフォーマンス仕様やサーキットでの活躍も、その成功を支えるものとなった。
FSO:32台
FSO(Fabryka Samochodow Osobowych:ポーランド語で「乗用車工場」の意)は、1948年に設立されたポーランドの自動車および部品メーカーである。1965年にポルスキ・フィアットブランドで自動車製造を開始し、1978年に125pベース、ジウジアーロデザインのポロネーズが登場した。