大ヒットしたのに「消えた」クルマ 40選 後編 1970~90年代の名車は何台残るのか

公開 : 2023.04.22 18:25

1970年代から1990年代にかけて大ヒットした乗用車の多くは、今やほとんど姿を消しています。クラシックカー文化の根付く英国でも、その現存数は確実に減りつつあり、高価なスーパーカーより希少となっています。

ラーダ1200/1300/1500/1600とリーヴァ:65台

VAZ-2101のヒットは、ドナーカーであるフィアット124(1967年に欧州カー・オブ・ザ・イヤー受賞)の成功をはるかに上回るものである。1970年代によく見られた「ジグリ(Zhiguli、旧ソ連内でのラーダの呼称)」は、ラーダ1200、1300、1500、1600として英国で販売され、その後のお化粧直しでリーヴァが誕生した。1997年、英国での販売は終了した。

ラーダ1200/1300/1500/1600とリーヴァ:65台
ラーダ1200/1300/1500/1600とリーヴァ:65台

マツダ121:79台

フォード・フェスティバをルーツとするマツダ121(DA型)1987年に登場したが、最も興味深いのは121(DB型)である。日本でもオートザム/マツダ・レビューとして販売されたDB型121は、セダンボディとキャンバスサンルーフが特徴だ。次の121は、フォード・フィエスタのリバッジに過ぎない。

マツダ121:79台
マツダ121:79台

モーリス・イタル:50台

商用車を除けば、イタルが最後のモーリス車となった。スタイリングが示すように、イタルは1980年代のモーリス・マリーナを再利用したもので、すでに時代遅れの感が強かった。オースチン・モンテゴの登場も間近に迫っていた。

モーリス・イタル:50台
モーリス・イタル:50台

モーリス・マリーナ:401台

モーリス・マリーナを否定するのは簡単だ。多くの人が1970年代の英国最悪のクルマと断じているが、100万台も売れたことを忘れてはならない。ブリティッシュ・レイランドはフォードのモデル再編に不意を突かれ、マリーナはエスコートとコルティナの間に挟まれてしまった。年月を経るごとに改良されたが、それは競合車も同様であった。

モーリス・マリーナ:401台
モーリス・マリーナ:401台

オペル・マンタ:360台

後輪駆動のマンタは、フォード・カプリに対するオペルの回答である。マンタA、Bともに、オペル・アスコナという地味なモデルをベースとして、2ドア・クーペのボディに仕立てている。マンタBはマンタGT/Eに進化し、1988年まで販売された。その後、前輪駆動と四輪駆動のカリブラに引き継がれた。

オペル・マンタ:360台
オペル・マンタ:360台

オペル/ヴォグゾール・セネター:81台

セネターは室内が広々としていて快適で、最高出力200psの3.0L 24バルブ仕様はホットハッチやスポーツクーペと競り合う速さを持っている。英国では交通警察にも愛用され、その堂々としたフロントグリルは、バックミラーに映ってほしくないものだった。

オペル/ヴォグゾール・セネター:81台
オペル/ヴォグゾール・セネター:81台

プジョー309:310台

英国で設計された309は、プジョーが自社の傘下に収めるという遅い決断を下すまで、タルボ・アリゾナと名付けられる予定だった。今でもFacebookのマーケットプレイスやGumtree(クラシファイド広告サイト)などで中古車を見つけることができるが、本当に望ましいのはGTIモデルだけだ。実際、309 GTIは205 GTIに匹敵するほど優れている。

プジョー309:310台
プジョー309:310台

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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