大ヒットしたのに「消えた」クルマ 40選 後編 1970~90年代の名車は何台残るのか

公開 : 2023.04.22 18:25

トライアンフ・アクレイム:111台

最後のトライアンフは本物のトライアンフではなかった、と主張する人もいるだろう。というのも、このアクレイムは基本的にホンダ・バラードをリバッジして英国で製造したものだからだ。家族で乗るにはスペースが足りなかったが、ホンダ製ということもあり、信頼性には問題がなかった。

トライアンフ・アクレイム:111台
トライアンフ・アクレイム:111台

ヴォグゾール・ベルモント/アストラ・ベルモント:19台

CD仕様(写真は異なる)のアストラ・ベルモントは、フォード・オリオン・ギア1.6に対するヴォグゾールの回答であった。「新型アストラ・ベルモントCD。ギア(Ghia、フォードのこと)よりもっとギア(gear、装備のこと)がある」という見出しで、3ボックスのアストラの豪華装備が宣伝されていた。広告ではジャガーとダイムラーにも言及した。大胆なものだ。

ヴォグゾール・ベルモント/アストラ・ベルモント:19台
ヴォグゾール・ベルモント/アストラ・ベルモント:19台

ヴォグゾール・キャバリエ:1356台

英国での通勤途中に必ずと言っていいほど見かけたのがヴォグゾール・キャバリエだった。それほど昔のことではない。3代目のキャバリエは英国の道路ではよく見かけたが、初代や2代目はクラシックカーのイベント以外で目にすることはないだろう。そういえば、初代ベクトラを最後に見たのはいつだっただろう?

ヴォグゾール・キャバリエ:1356台
ヴォグゾール・キャバリエ:1356台

ヴォグゾール・シェベット:302台

1975年から1984年まで、ヴォグゾール・シェベットは安価で親しみやすい家族の足として活躍した。オペル・カデットと共通する部分も多いが、ウェイン・チェリー氏のデザインで兄弟車とは一線を画している。

ヴォグゾール・シェベット:302台
ヴォグゾール・シェベット:302台

ヴォグゾール・ノバ:876台

英国のAUTOCAR読者の中には、最初に乗ったクルマとしてヴォグゾール・ノバを懐かしく思う人もいるかもしれない。かつては身近な存在であったノバだが、現在では1000台以下しか走っておらず、また多くがSORNとして登録されている。

ヴォグゾール・ノバ:876台
ヴォグゾール・ノバ:876台

フォルクスワーゲン・ヴェント:101台

ヴェントは、市場によっては「ジェッタ」として販売されていた。3ボックス・セダンのゴルフであり、ハッチバック崇拝者の国では売るのに苦労していた。ボーラも同じ道をたどっているのだろう。風と共に去っていったのだろうか?

フォルクスワーゲン・ヴェント:101台
フォルクスワーゲン・ヴェント:101台

ボルボ480:179台

最後は340/360や440/460で締めくくりたかったが、ポップアップ式ヘッドライトとともに幕を下ろすことになった。480はボルボ初の前輪駆動車、そしてポップアップライトを搭載した唯一の市販車である。オランダで製造され、ルノーのエンジンを搭載している。十分な数が残っているとは言い難い。

ボルボ480:179台
ボルボ480:179台

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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