ジムニー納車トラブル 現金で支払ったのにクルマは来ず スズキ自販奈良が関与か? オークションで転売の可能性も
公開 : 2023.04.14 20:15 更新 : 2023.04.15 08:14
なぜAさんはAUTOCARに情報提供をした?
Aさんにはまず、なぜ、勇気を出して筆者に電話をしてくれたのか? そこから聞いてみた。
「AUTOCAR JAPANの記事を見たとき、これはスズキ自販としても責任があるのではないかと思いました」
「奈良ダイハツさんは公式サイトに『うちは関係ない』といったことが書いてありましたが、スズキ自販奈良は今もそのような公式発表を出していません」
「無関係だと言えない背景には『何らかの関与があった』ことを内部が把握しているのではないかと思っています」
「会社のやり方に思うところもあり、わたしが知っている範囲で真実の情報を提供しようと記事を書いた加藤さん(筆者)に連絡をしてみました」
「また、副代理店の認定は年間24台以上の規定台数を販売していたとしても、自販がその称号を与えないこともできるんです。ずっと問題のある所だとわかりながら、副代理店として認定していたわけです」
スクエアオートモーティブはスズキの正規販売店でスズキ内では「副代理店」に位置づけられる。しかも、年間多くの台数を販売している「優秀店」としても認められている。
Aさんいわく「年間50台前後は販売していたと思います」小規模な店舗としてはかなりの台数である。
さらに驚く告発があった。
客に納車せず、メーカーから届いた新車の名義を変更してオークションで「転売」
Aさんは続ける。
「いわゆる、オークション流しという行為です。スズキは販売店名義のクルマをメーカーに発注することは禁止されています。もちろん、それをオークションに出す行為も禁止です」
「そこで、客からの発注として客名義でメーカーに発注します。店に新車が届いたあと、本来の客名義から違う名義にコロコロと変えていきます」
「奈良から遠く離れた場所の住所になっていることもありましたよ。名義を買っているのでしょうかね? そしてそのクルマを業者オークションに出して販売します。だから、お客さんのところにはいつまでたっても納車されないんですよ」
「注文書は月末に登録してまとめて出すことが多かったと思います。なぜかというと月末には注文書が10枚、20枚と溜まりますよね。スクエアオートモーティブからの注文書はわざと順番を後ろの方にして(下の方にして)いました」
「後ろにすると、一番から見ていくなかで最後の方になり、登録を進める本社業務課なども、見ているのが疲れてきます。あえて後ろにすることでバレにくくする。その指示は所長がしていました」
「所長はノルマ達成のためなのか、すごい台数の売り上げを上げていましたよ。もうだいぶ上の方になっているかもしれません。お客さんのことなんて考えてないですよ。会社も見抜けなかったと思います」
「いや、わかっていても黙認していたのかもしれません。台数を売っている人間が強い……。そんな感じです」
「オークション優先でしたが中には納車していたクルマもあったと思います。おそらく、数十台はオークション流しをやっていたと思います。しかも、現在でもジムニーは高値で取引されていますから」
「客に納車するよりオークションに出して利益を出す方がいいんでしょう。1台当たり50万円はもうかっていたと思いますよ」