オーナーを虜にする個性 フォルクスワーゲン・タイプ2 T2(レイトバス) 英国版中古車ガイド

公開 : 2023.04.26 08:25

知っておくべきこと

フォルクスワーゲン・タイプ2は、初期型のT1が1950年に登場。2分割のスプリット・フロントウインドウから、湾曲した1枚もののベイ・フロントウインドウへ刷新され、モダナイズされたT2は1967年に登場した。

1979年には、スタイリングにも大きく手が加えられたT3へバトンタッチしている。リアエンジン・レイアウトはT3までで、1990年のT4ではフロントエンジンへ変更された。

フォルクスワーゲン・タイプ2 T1(アーリーバス/1950〜1967年)
フォルクスワーゲン・タイプ2 T1(アーリーバス/1950〜1967年)

タイプ2の人気は高く、レストアされ復活を遂げる例も多い。インターネットを活用すれば、部品の入手も比較的容易。状態の良いスライド式サイドドアは、英国では約200ポンド(約3万円)で入手できる。フロントパネルも約250ポンド(約4万円)で探せる。

シートのリフレッシュには、800ポンド(約13万円)程度は必要。ただし、完璧を求めすぎると請求書の金額も膨らむ一方だ。

英国ではいくら払うべき?

5000ポンド(約80万円)〜9999ポンド(約160万円)

ボディ各部が錆びたフォルクスワーゲンT2を英国では探せる価格帯。溶接でパネル修理できる人なら、狙い目かもしれない。

1万ポンド(約161万円)〜1万9999ポンド(約321万円)

構造的に悪くないT2を探せる。ボディの錆は少なくなり、インテリアも部分的に補修されていることが多い。落胆させるようなトラブルの確率は減る。

2万ポンド(約322万円)〜2万9999ポンド(約482万円)

フォルクスワーゲン・タイプ2 T2(レイトバス/1973年)
フォルクスワーゲン・タイプ2 T2(レイトバス/1973年)

ボディのサビが目立たず、塗装の状態も良いT2を英国では選べる価格帯。整備記録も一式残っている例が多いようだ。インテリアは良好なオリジナル状態を保っているか、適度にリフレッシュされている場合が殆ど。

3万ポンド(約483万円)以上

サビが見られない極上のT2なら、この価格帯から。エンジンは快調で、インテリアには清潔感があるはず。ここまで奮発するなら、妥協せずにベストな1台を選びたい。

英国で掘り出し物を発見

フォルクスワーゲン・タイプ2 T2 登録:1973年 走行距離:13万1000km 価格:1万7950ポンド(約289万円)

状態の良いT2のようだ。シャシーはしっかりしていて、ボディの錆も少ないという。車内には、真新しいベッドが敷かれている。ドアパネルや天井の内張り、フロントシートはオリジナルとのこと。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事