新型ポルシェ・カイエン 改良でエンジン、シャシー、インテリア強化 4月18日予約開始

公開 : 2023.04.18 18:25

ポルシェは改良新型カイエンを上海モーターショーで発表しました。内外装デザインを改め、助手席用タッチスクリーンなど新要素を追加。パワートレインとシャシーも強化し、EV走行距離が延長されました。

重要な製品改良 ベストセラー車の魅力強化

ポルシェカイエンの改良新型が発表された。2025年に登場するカイエンEV(中身は無関係)とともに販売が続けられる予定で、その魅力を高めるために、根本的なオーバーホールが実施された。

今回の改良は、通常よりもはるかに重要なものと位置づけられている。実際、カイエンの製品責任者であるミヒャエル・シェッツレ氏は、今回の改良を「ポルシェの歴史の中で最も大規模な製品改良の1つ」と呼び、ポルシェが電動化に着手する中で、ベストセラー車のカイエンの競争力に維持するものであるとしている。

改良新型ポルシェ・カイエン・クーペ
改良新型ポルシェ・カイエン・クーペ    ポルシェ

ポルシェのSUVモデルの広報担当であるベン・ワインバーガー氏はAUTOCARに対し、カイエンがほぼ新しいモデルサイクルまで競争力を維持するためには、大規模なリフレッシュが必要だと語っている。「ポルシェはすでに、2年以内にEVのカイエンを導入すると発表しましたが、このクルマ(内燃機関のカイエン)はかなり長い間、並行して市場に残ることになります。そのため、『今後数年間は新鮮さを保つために多くのことをする必要がある』と考えたわけです」

ポルシェ・パナメーラランボルギーニウルスでおなじみの4.0L V8ツインターボを搭載し、最高出力474ps(349kW)と最大トルク61.2kg-m(600Nm)を発生させる。0-100km/h加速4.8秒、最高速度270km/hに達する。

ベースモデルには3.0L V6ターボが搭載され、最高出力353ps(260kW)と最大トルク51kg-m(500Nm)を発生させる。

このV6は、PHEVのカイエンEハイブリッドのベースにもなっており、電気モーターと組み合わせて合計470ps(346kW)を発生する。バッテリーの容量を17.9kWhから25.9kWhに拡大させたことで、電気のみでの航続距離はWLTPサイクルで最長90kmとなった。また、新たに搭載された11kWの充電器により、わずか2.5時間で充電することが可能だ。

さらに、欧州ではV8を搭載したカイエン・ターボS Eハイブリッドもラインナップに追加される予定だ。

最上級モデルのカイエンGTは、最高出力670psのV8を搭載し、0-100km/h加速は911 GT3よりもわずかに速い3.2秒という驚異的なスピードを誇る。しかし、排ガス規制の関係で欧州での販売は見送られることになった。現時点で日本導入は確認できていないが、欧州ではV8のカイエンGTSが販売される予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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