BMW Mの高性能SUV 存在感も史上最強? XMレーベル・レッド、上海デビュー
公開 : 2023.04.19 06:25
BMW M専用車であるXMのさらなる高性能モデル「XMレーベル・レッド」が上海モーターショーで公開されました。最高出力748psを誇るPHEVで、これまでリーチできていなかった新しい顧客層に向けたモデルです。
BMW M史上最強のPHEVモデル
BMWは4月18日開幕の上海モーターショーで、M専用車XMに新たに追加された高性能モデル「レーベル・レッド」を出展した。4.4L V8ツインターボと電気モーターを搭載し、最高出力748ps、最大トルク102kg-mを誇るBMW M史上最強の市販PHEVである。
V8エンジンは大幅に強化され、標準車より95psと20kg-mのパワーアップを実現。エンジン単体で最高出力585ps/5600rpmと最大トルク76.5kg-m/1800~5400rpmを発揮する。
一方、25.7kWhのバッテリーや電気モーター(197ps、28.5kg-m)はほとんど変更されていない。BMWが特許を取得した新しいプリギアリング・ステージ技術により、モーターのトルク(トランスミッションへの供給)は最大45.9kg-mまで向上するが、これが常時利用可能なのか、ローンチ・コントロール設定に限定されるのかは明らかではない。
電気のみで走るEVモードの航続距離は、従来の82~88kmから75~83kmへとわずかに減少したが、同クラスのPHEVの中ではまだ競争力のある数値といえる。
これらのアップグレードにより、XMレーベル・レッドは0-100km/h加速3.8秒(標準より0.5秒の短縮)を達成。さらに、最高速度は250km/hだが、オプションのMドライバーズ・パッケージ装着車では290km/hに引き上げられる。EVモードでは140km/hに制限される。
電子制御式多板クラッチを介して両車軸に動力を送り、必要に応じて分割する。4WDスポーツモードでは、後輪へのパワー供給量を増やし、Mの特徴である後輪駆動のハンドリング・ダイナミクスを表現することができる。
また、リアアクスルのディファレンシャルは、必要に応じて左右の車輪にトルクを配分し、「ブレーキ操作なしでアンダーステアの芽を摘む」ことができ、48Vアンチロール機能によりコーナリング時の正確性と精度を高めるとされている。
派手なエクステリアに高級感あるインテリア
今回、レーベル・レッドが上海モーターショーでデビューを果たしたのは、XMにとって中国が(米国や中東と並んで)重要な市場であるからだ。
レーベル・レッドでは、XMの掲げる「オンステージ/バックステージ」という理念、つまりエクステリアは注目を集め、インテリアはくつろげるラウンジ空間であることをさらに強調している。フロントグリルやサイドウインドウにトロントレッドのアクセントを施し(オプションでブラックも用意)、インテリアにはレッドとブラックのトリムを採用した。
また、インディビジュアル・フローズン・カーボンブラック・メタリック塗装を施した500台限定の特別仕様車も用意される。インテリアに大きな変更はないが、フロントにレザーバケットシート、リアにはインフォテインメント専用スクリーン、タブレットホルダー、USB-Cポートを備えた「Mラウンジ」となっている。
アンビエントライト、4ゾーン・クライメートコントロール、Harmon Kardon製サウンドシステムを標準装備し、1475WのBowers & Wilkins製Hi-Fiがオプションとして用意されている。
4月28日より受注を開始し、価格は17万860ポンド(約2850万円)からとなる。