BMW Mの高性能SUV 存在感も史上最強? XMレーベル・レッド、上海デビュー

公開 : 2023.04.19 06:25

なぜ「XM」が誕生したのか

AUTOCAR英国編集部は、BMW M部門のフランク・ファン・ミールCEOにインタビューを行った。

――XMとM2の投入で、M部門のラインナップは完成したのでしょうか?

「この2台は、Mのブックエンド的な存在だと思います。Mは、BMWのすべての製品の高性能版を作っているわけではありません。一方、Mパフォーマンスでは、多目的車のような製品でない限り、ほぼすべてを提供しようとしています。しかし、高性能なMにとっては、多かれ少なかれ、これでいいと思います。全く違うMモデルを新たに作るのは意味がありません」

――M部門にとって、XMはどのような意味を持つのでしょうか?

上海モーターショーで公開されたBMW XMレーベル・レッド
上海モーターショーで公開されたBMW XMレーベル・レッド    AUTOCAR

「当然ですが、製品ラインナップの拡大は顧客層の拡大につながります。当社のお客様からはよく、『メルセデスにはGクラスランボルギーニにはウルスがある。アストン マーティンにもDBXがある。なぜMにないのか』と聞かれることがあります。つまり、こうしたSUVのようなクルマが増えるのは大きな需要があるからであり、Mにはこれに応える製品がなかったのです。そのため、このようなお客様に対する適切なオファーを作りたかったんです」

――X7のM版を作ればいいのでは?

「XMはM専用車にしたかったんです。例えば、GクラスはGLEともGLSとも違います。特定の目的に合わせて設計された特別なクルマであり、わたし達もそういうものを作りたいと思いました。そのようなクルマのお客様は、普通とは違うものを求めていますからね。そして、それはユニークで、外向的で、大胆であるべきで、クルマ自体がステータスであると同時に、ドライバーのためのものであるべきなのです。そうした考えがXMの背景にあります」

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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