マイチェンで僅かにリフレッシュ メルセデス・ベンツGLE SUVへ試乗 極めて快適で洗練

公開 : 2023.05.05 08:25

メルセデス・ベンツの人気SUV、GLEがマイナーチェンジ。プラグイン・ハイブリッドの400eを英国編集部が評価しました。

僅かなリフレッシュに留まった2代目GLE

ワゴンボディのSUVと、ルーフ後端が傾斜したクーペの2種類をラインナップする、人気のメルセデス・ベンツGLEへフェイスリフトが施された。だが、目立った違いは発見しにくいかもしれない。

それは同社が意図したもの。2018年に登場した、GLEとして2代目に当たる現行型は、5年目を向えても販売が好調だった。あえてイメージを崩す必要はなかったといえる。

メルセデス・ベンツGLE 400e 4マティック SUV(北米仕様)
メルセデス・ベンツGLE 400e 4マティック SUV(北米仕様)

見た目でわかりやすい違いといえるのは、僅かに造形へ手が加えられた新しいバンパーとフロントグリル、ヘッドライト、テールライトなど。最大22インチまで選べるアルミホイールにも、新デザインのものが用意されている。

英国で提供されるトリムグレードは、AMGラインとAMGライン・プレミアム、AMGプレミアム・プラスという3種類。ただしクーペの場合は、後者の1択のみに絞られる。

パワートレインの設定は、3.0L直列6気筒ターボディーゼルが270psを発揮するGLE 300d 4マティックから、4.0L V型8気筒ツインターボガソリンが611psを繰り出す、AMG GLE 63 4マティック+まで多彩。

プラグイン・ハイブリッド以外でも、電圧48Vで稼働するスターター・ジェネレーターを採用し、マイルドハイブリッド化されている。加速時にエンジンをアシストするだけでなく、軽負荷時にはエンジンを休止させ、燃費の改善につなげてくれる。

GLE 400eは従来から40ps増しの380psに

今回試乗したのは、2種類設定されたプラグイン・ハイブリッドの1つ、GLE 400e 4マティック SUV。2.0L 4気筒ターボガソリンに駆動用モーターが組み合わされ、システム総合で380psと61.1kg-mを発揮する。フェイスリフト前から、40psほど増強された。

駆動用バッテリーは、31.2kWhの容量を持つリチウムイオン。充電能力は、ACで最大11kWまで、DCでは60kWまで対応する。

メルセデス・ベンツGLE 400e 4マティック SUV(北米仕様)
メルセデス・ベンツGLE 400e 4マティック SUV(北米仕様)

サスペンションは、スチールコイルが標準。試乗車のGLE 400e 4マティック SUVには、オプションとなるエアサスペンション、エアマティックが装備されていた。こちらは、基本的に従来から目立った変更は加えられていないようだ。

インテリアを観察すると、メルセデス・ベンツ最新のマルチファンクション・ステアリングホイールが目につく。ダッシュボード上には2枚のモニターが連続でレイアウトされ、最新のMBUXオペレーティングシステムが稼働する。

車両を俯瞰した映像が投影される、360度カメラ機能は標準に。オフロード・パッケージがオプションとして用意される。

車内空間は従来どおり広々としており、内装の設えは高水準。プラグイン・ハイブリッドの場合は、荷室容量が駆動用バッテリーの影響を受けている。それ以外のGLEは630Lあるが、490Lへ2割ほど狭められてしまう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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